カテゴリ: 工作(◯×の横好き)自作や改造
C11の副鏡光軸修正ネジ(その3)(2021/10/28)
C11の副鏡光軸修正ネジ(その3)(2021/10/28)
前回、
http://thought-of-stars.blog.jp/archives/7363551.html
の最後で、使用感を報告すると書いておきながら、そのままになっていました。
そう、あまり使用感が良くなかったのです。
ドライバーを使うよりは良いと思ったのですが、直径12mm程度では、結構頑張って指に力を入れないと安心の閉まり具合までにはならず、最後の調整には不満でした。
そこで、いろいろとネットを見ていたところ、「★多摩の星空」様のブログに、
http://io2europa.blog.fc2.com/blog-entry-481.html
http://io2europa.blog.fc2.com/blog-entry-485.html
のような記事がありました。
副鏡支持部の化粧カバーと望遠鏡キャップの間には、隙間はほとんどないと思っていたので、思い切ってネジのつまみ部分を化粧カバーの上にはみ出させるという発想はありませんでした。まさにコロンブスの卵です。参考にさせていただくことにしました。感謝します。
この記事によれば、5mmくらいはクリアランスがあるようで、それだけあれば多少つまみがはみ出しても大丈夫そうです。
早速、手持ちの材料で試作してみました。
材料は、プリント基板の固定時のスペーサーなどに用いられる、長さ10mmのM3高ナット(長ナット?)と普通のM3ナット、そしてM3のネジ(長さ40mmmと30mm)です。その後、調整用に平ワッシャも用いました。
加工手順は以下の通りです。作業自体は1時間程度でした。
(1) 高ナットの端から2mmの位置にΦ2.5mmの穴を開けて、M3のタップを立てる。
(2) そこへ長さ40mmのM3ネジを真ん中までネジ込む。
(3) 高ナットのもともとのネジ穴へ30mmのM3ネジをネジ込んで、先の40mmのネジを固定する。なお、30mmのネジにはあらかじめ普通のナット(厚さ2mm)をつけておいて、高ナットにダブルナットで固定する。
(4) 40mmのネジの頭を金切りノコでカットする。
(5) 30mmの方は、ネジ部が約12mm残るようにカットする。(注1)
(6) 切断面等はケガしないようにヤスリで丸めておく。以上です。
この調整ネジ(試作品)を、一つ一つ、今ある調整ネジと交換していきます。3つまとめて外してしまうとミラーが落ちてしまうそうです。試したことはないですがトラップですね。
こんな感じです。見る角度のせいかもしれませんが、つまみ部分のネジが非対称に見えます。はみ出さないように調整が必要かもしれません。ネジがピカピカですが散乱光の影響は直接にはないはずです。回した感じはとても良く、スムースに回ります。調子に乗って締め付けすぎないように注意が必要です。この状態でキャップをして動かしてみても、擦っている感じはありませんでした。
(注1)ですが、副鏡調整ネジの取り付け部分の座繰り深さを考慮すると、もう少し長くした方が良かったようです。座繰りを考慮せず交換したら、意外と深く入ってしまい、見事に化粧カバーの「faster」のロゴの下の部分を擦ってしまいました。擦り傷が見えると思います。そこで、平ワッシャをかませて、座繰り部分より浮かせましたが、その分、ネジが入り込んでいる部分が短くなってしまいました。
最後に改めて、「★多摩の星空」様に感謝します。
温湿度ロガーその後(2021/10/06)
温湿度ロガーその後(2021/10/06)
温湿度ロガーについては、使用例を以下の通り報告していますが、
http://thought-of-stars.blog.jp/archives/722262.html
本体仕様については
http://thought-of-stars.blog.jp/archives/722226.html
が最後で、その後報告していませんでした。
その後、測定データを基に、一定湿度以上になると望遠鏡を覆ったビニール袋に乾燥空気を送って、湿度が下がったらポンプを止めるような制御をしています。
乾燥空気は、空気を送るエアチューブの途中にシリカゲル(ドライフラワー用の低湿度用、A型)を充填したペットボトルを入れて空気を乾燥させています。ペットボトルを出た直後では湿度5%くらいになっているようです。
エアポンプには、水槽用のものらしいモータータイプのものを用いていました。
このモーターの電源を、オープンコレクタのトランジスタ回路でON-OFF制御していましたが、最近になってノイズがひどくなり温湿度ロガーの動作に影響を及ぼすようになってしまいました。そこで、100V仕様の静かなエアポンプ(たぶんモーターではなく電磁石でダイヤフラムポンプを動かすもの)をソリッドステートリレー(SSR)でON-OFFできるように変更しました。
部品構成写真は以下の通りです。
左上はArduino Unoの上に、データロガーシールドを載せたもので、温湿度センサー(DHT22)からのデータを読み取って、RTCから読み取った時刻データとともにSDカードに書き込んでいます。測定・制御の頻度は1分間隔にしています。
表示素子には、これまで、16桁2行のものを用いていましたが、時刻、望遠鏡の温湿度、室内の温湿度を表示させようとすると3行は必要になるので、写真下に見えるように20桁4行のものに変えました。このLCDモジュールは、16桁2行のものと同じくI2Cバスで制御できるので、プログラム上の大きな変更はありません。
右上にあるのが、SSRモジュールです。ACコードは、延長用のものの線の片方を切断したもので、Arduino からの制御信号で、AC電源をON-OFFしています。回路的には片切りなので、感電しないように注意が必要です。AC100Vであることに対する注意は言うまでもありません。
以下は、2021年9月30日の24時間の温湿度変化です。
室内湿度は55~70%くらいですが、望遠鏡(赤道儀の電子回路付近)の湿度は、鋸歯状ですが25~30%に保たれています。
窓を開け放って風が吹き込むせいか、室内湿度は時折小刻みに変化しています。
なお、今年は望遠鏡周辺温度が45℃近くになることもありました。例年は40℃以上になることはほとんどなかったのですが、夏の暑さは年々厳しくなってきています。原理的には温度での制御もできるので、ペルチェのようなものと組み合わせればよいのですが、かなり電力を消費するので今後の検討課題にしたいと思います。
ScanSnap S510のフィードローラーの交換(2021/07/14)
ScanSnap S510のフィードローラーの交換(2021/07/14)
10年以上前のスキャナを入手して使おうとしたら、変な音がして紙が送れませんでした。
ローラー部分をのぞいてみると、完全にベタベタに溶けていて、回転できない状態でした。
とりあえず、溶けた物質(固めのゴムのようなスライムのようなもの)を取り除いてみたところ、モータは回るようになりましたが、当然、紙送りエラーが出ます。
フィードローラーだった溶けた何かをはがした状態
新しいフィードローラーに交換した状態
富士通のホームページを見ても、フィードローラーの交換部品は販売されていませんでした。適当にビニールテープを巻いて代用できないかとも考えましたが、ネットで検索してみたところ、交換部品は、AliExpressでそれらしいものが売られていることと、交換手順の記事があることがわかりました。結構大変そうですが、ものは試しと挑戦してみました。
なお、主に以下の2件の記事を参考にさせていただき、交換してみました。
https://zigsow.jp/item/39393/review/238472
https://p--q.blogspot.com/2019/07/scansnap-s500.html
ちばとどさん様、p—g様ありがとうございました。
手順はわかりやすく書かれており3時間近くかかったものの特に迷うこともありませんでした。多分、2回目があれば、半分くらいの時間でできるのではないかと思いました。
以下、気の付いた点です。
・フィードローラーの入手
私は、AliExpressで購入しました。意外と早く、10日くらいで届きました。念のため、別々の2カ所から購入しましたが、見た目の色などは若干の差があるものの、触った感じ等はほぼ同じでした。値段も両方とも9ドル弱でした。耐久性の差まではわかりません。
・配線・コネクター周り
コネクターは、指で配線をちょっとだけ引っ張って、コネクターに隙間ができたらマイナスドライバー(薄いもの)でゆっくりとこじ開けるようにして外しました。配線が切れると大変ですね。
組立ての時、底面の鉄板の穴にコネクターと配線をくぐらせますが、配線を十分に引き出しておかないと、配線が変なところに挟み込まれて長さが足りなくなってしまいます。しかし、無理に引っ張ると、鉄板の穴の角が切りっぱなしなので傷をつけそうですので気を使いました。
・プラスチック部品の取り外し
カバーなどのプラスチック部品はスナップインで固定されているので、外すときは、何カ所も同時に外さないといけないので、部品をねじるようにして変形させながら順番に外しました。ツメが折れないように気を使いました。
逆に組み立てるときは、軽く押し当てるだけでパチパチッと自動的に嵌っていく感じでした。
・軸とローラー
新品のローラーはゴムというには硬くて手指で挿入するのは無理でした。ラジオペンチの先を、軸をつかむ寸前の開き具合で持ち、ラジオペンチの側面でローラーを押すようにして嵌め込みました。
なお、組み立ててからではローラー位置の微調整は硬くてできないと考えたほうが良いので、軸を取り外す前に、軸のどの位置までローラーを嵌め込むのかマークをつけておいたほうが良さそうです。
・ベルト
うまく分解組立てをすれば、ベルトは外さないで済むのですが、うっかりギヤを落とすなどしてベルトが外れてしまうと、ベルトを通す場所がわからなくなる可能性があるので、注意が必要です。よく覚えておきましょう。
・フィードローラーの相手側のローラーの掃除
フィードローラーでは紙を挟んで送りますが、その時圧力をかけるために相手側の押さえのローラーが存在します。フィードローラーの軸は丁寧にベタベタを取り除きましたが、相手側の押さえのローラーにも、ベタベタがわずかに残っていました。スキャンしたところ、原稿の方にわずかにベタベタが付いていたので気が付きました。こちらもきれいにしておかないと不具合の原因になりそうです。
C11の副鏡光軸修正ねじ(その2)(2020/11/24)
C11の副鏡光軸修正ねじ(その2)(2020/11/24)
やっぱりこれで4K円近いのは苦しいので、AMAZONで、以下のようなM3のつまみタイプのナット(ロ―レットナットというようです。)を購入しました。構造的には、つまみ付きのビスのほうが簡単なはずですが、首下長さ12mmに相当するものが見当たらず、ローレットナットに適当な長さのビスを入れて、必要なら固定(ダブルナットまたは接着剤)してしまおうと思います。
uxcell
ローレットナット サムナット M3 x 0.5mm 厚さ3.2mm メタル ニッケルメッキ 11x7mm 10個入り
価格: ¥525
ねじサイズ: M3 x 0.5mm.
サイズ:(全体)11x7mm ;厚さ(ローレット部): 3.2mm
材質:良質の金属製、ニッケルメッキ仕上げ、耐摩耗性および使用耐久性。
Amazonで注文して翌朝には着きました。早いです。
一番左が、今回購入したローレットナットで、真ん中が手持ちのM3のビスです。首下(実際のねじ部の)長さは20mm(あとで25mmに変更)くらいです。これらを組み合わせると、右のようになります。ドライバーで力いっぱい締め付けましたが、もし緩むようなら接着剤で固定しようと思います。
(追記)ビスが20mmだと、後述のように不具合があり、実際には、25mmのビスを使い、もう一段ローレットナットを加えて、首下が12mm、ローレット部が13mmになるようにして使用しました。もちろん、ローレットナットではなく、ねじ部が12mm露出するようなスペーサになるものなら何でも構わないと思います。
C11の修正ねじとの交換作業は簡単にできました。
ただし、交換するねじが下になるように鏡筒を回転しながら、順番にひとつずつ交換しないと、副鏡が向こう側に倒れてしまって、ねじが届かなくなりますので注意が必要です。
3本とも交換しました。
横から見るとこんな感じです。最初に考えたように、ナットが一つだけだと、カバーの段差に遮られて、指でローレットを回すのが難しいです。そのため、ローレット部がカバーより少し外側に出てくるように、ビスを25㎜に交換して、ローレットナットをスペーサ代わりにしました。なお、首下部が元の12mmより長くなると、内部で副鏡セルと干渉しそうですし、つまみ部がこれ以上長くなると、鏡筒キャップ(ふた)と干渉して閉まらなくなります。25mmの長さのねじを用いて、ねじ部が12mm露出するようにスペーサを入れると大丈夫のようです。
カバーより、ちょっとだけ、ローレット部が外に出ています。指でつまんで回すのに、ちょうどよい感じでした。
さて、実際の使用感はどうでしょう。次回報告します。
乾燥空気は湿った空気より重い (2020/11/20)
乾燥空気は湿った空気より重い (2020/11/20)
先日から、C11用のロングフードを作っていましたが、プラダンでの加工・組立てはほぼ終わりました。若干、材料が足りなくて、一部、巻き数が異なりますが、たぶん差し支えないはずです。
次に、フード内に乾燥空気を供給して、冷却された空気(+水蒸気)が過飽和にならないようにしようと思います。
さて、供給する空気はフードの先端から入れるべきでしょうか。根本の方から入れるべきでしょうか。閉じた空間ならある程度時間がたてば適当に拡散するので均一化されますが、過渡的な場合、どこから供給するかによってフード内の湿度に偏りが生じますが、できれば、補正板表面に近いところの湿度が低くなってほしいのです。
この時、空気(気体)の重さも問題になるかもしれません。例えば、ガス漏れの時、二酸化炭素は下にたまるけれど、水素は上に逃げてしまう、というような話があります。
結論から先に言うと、乾燥空気は湿った空気より重いのです。ですからフードの上から乾燥空気を供給しても補正板表面まで下りてくるので大丈夫ということになります。
0℃、1気圧の標準状態で、体積22.4リットル中に、気体はその種類に関わらず、1mol存在することが知られています。気体分子が6.02214076×1023個あるということです。
1molの窒素は約28グラム、酸素は約32グラム、水蒸気は約18グラムです。乾燥空気1molの重さは、窒素80%、酸素20%として、約28.8グラムになります。
一方、18℃の飽和水蒸気圧は約0.02気圧なので、この湿った空気1molの重さは約28.584グラムになります。
ごくわずか、乾燥空気の方が重いです。
とはいえ、ごくわずかですし、すぐに拡散してしまいそうなので、やはり乾燥空気はフードの根元の方から供給することにします。
C11用フードの自作(2020/11/20)
C11用フードの自作(2020/11/20)
火星を見ていてしばらくすると、補正板に夜露が着いてしまします。ドライヤーで熱風を当てて曇りを消していたのですが、そのあと、像が落ち着くまでが大変です。何のための温度順応なのだかわかりません。
ドライヤー以外の対策としては、長めのフードを付ける、熱風ではなく乾燥空気を供給するなどが考えられます。C11のように補正板がほぼむき出しの場合は、ある程度フードを延長しないと乾燥空気を供給してもあまり効果がないのではないかと思われますのでいずれにしてフードがあったほうが良いです。
C11用フードは、簡単な塩ビシート巻き付けタイプから、FRP製のものなど、数種類が8千円から2万円程度で市販されておりますが、簡単なものなので自作してみました。
材質は、扱いやすいプラダン(プラスチック段ボール?)を用いました。厚さ4㎜、1820mm×910mmの黒のポリプロピレン製です。ホームセンターで約800円でした。その他プロプロピレン用の接着剤を何本か準備しました。
幅100mmくらいに切ったプラダンを補正板のセルに数回巻き付けて取り付けたときに安定するようにします。なお、1周ごとに円周の長さが変わってくるので最終的には現物合わせで調節しました。
プラダンは、段ボールと同じように内部に波状の板が入っていますので、3本に1本程度の割合であらかじめ筋を付けておくと、巻き付けたときにスムースに鏡筒に沿って円筒状になってくれます。この筋付け作業は地味に根気がいります。
まだ接着剤の養生中なので、カラーゴム糸で固定しています。思いのほか良い感じに出来上がりました。プラダン1枚分ちょうど使い切った感じです。
C11に取り付ける方です。補強してあります。
C11に取り付ける部分は、補強のほか、鏡筒取り付けレール(アリ型)のための切れ込みや、フードが傾かないようにするためのガイドなど、細かな工作もしてみました。
この部分の内径は補正板セルの外径とほぼ同じですが、セルにはねじの頭が数本出ているので、ぎゅっと押し込むことで良い具合に固定されます。
諸元
主鏡セル側 内径320mm、外径376mm
補正板セル側 内径360mm、外径376mm
フード全長 550mm(うち70mmは補正板セルとの重なり部分)
有効長 480mm(実際にフードが延長された長さ)
原材料費自体は2千円程度でしたが、人件費などを考えると市販品1万円は多忙な方にはリーズナブルかもしれません。
C11の副鏡光軸修正ねじ(2020/11/20)
C11の副鏡光軸修正ねじ(2020/11/20)
C11の副鏡の光軸は毎回星像テストして調整したほうが良さそうですが、ねじの頭が小さな+ねじなので、ドライバーを差し込むのに若干苦労しています。
何気なしに協栄さんのホームページを見ていたら、交換用のツマミの大きなものが販売されていました。ただし、多くの国内ショップでは、3個一組で約3800円と高価です。幸い、手元のC11の場合はインチねじではなくメートルねじの可能性もあるようなので、ホームセンターで探せば似たようなものが見つかりそうな気がします。
http://www.bobsknobs.com/SCT/page25/C11.html
英文説明を読むと、メートルねじとインチねじの両方の可能性があるようです。
国内では、いくつかのショップで取り扱っているようです。
https://www.kyoei-osaka.jp/SHOP/bobsknobs-screws.html
http://kokusai-kohki.com/products/Bobknob.html
で、C11faster用が適合するようです。
常設(屋外放置)赤道儀の温湿度環境―その後(1)湿度制御
乾燥空気供給装置を作ってみましたが(別途後ほど報告)動かし続けると湿度が下がり過ぎることがわかりました。その上、動かしっぱなしだとすぐにシリカゲルが湿気を吸いすぎて使えなくなるので、湿度が下がったあとはエアポンプを止めていましたが、そうすると湿度が上がってしまいます。そこで、再度エアポンプのスイッチを入れるのですが、面倒くさいです。
前に作った温湿度ロガーですが、arduinoベースなのでデジタルポートやアナログポートがいくつもあって、いろいろな制御信号の出力も出来ます。DHT22から取得した湿度データを基に、エアポンプの電源を制御してみることにしました。
湿度データを読み込んだ後で、基準値と比較し、例えば、A%以上ならON、B%以下ならOFFになるようにします。A~Bの間の場合は、結果的に履歴依存になります。
最初に使用していたエアポンプがAC100V用のものだったので、ソリッドステートリレーを使ってON、OFFしようかと思いましたが、ちゃんとしたケースに入れないと怖いので、DC6Vで動くエアポンプを探しました。今回使用したのは、多分、電子血圧計用の部品のようです。Amazonで売っている部品の中には仕様がよくわからないものもあり、オウンリスクになります。
ポンプの電圧はarduinoと同じくUSBから供給しても大丈夫と思われますが、起動時の電流負荷が大きいので、別途外部電源を用意して、ダーリントントランジスタを介して制御するようにしました。スロースタートにすれば、USB電源でも使えるかも知れませんので、RC遅延回路、または、arduinoのPWM出力でのプログラムの応用を考えてみたいと思います。
この制御を行って、温湿度ロガーに記録された2017年8月16日の温湿度のグラフは以下の通りです。横軸は時刻で、縦軸は湿度(%)または気温(℃)です。望遠鏡環境の湿度が25%と30%の間で制御されている様子がわかります。
なお、天気は小雨模様で、昼も夜も気温も湿度もほとんど変わらない1日でした。
夏なのにずっと気温が20℃台前半なのは過ごしやすいですが、晴れてほしいものです。
屋外放置の赤道儀の周囲温湿度(2017/06/17の例)
いつかは星食観測-正分パルスLEDを追加(2017/05/04)
温湿度ロガーのプチ改良(2017/04/01)
filename[1] =pchDate[1] = '0';
filename[2] =pchDate[2] = (year >> 4) + ASCII_ZERO;
filename[3] =pchDate[3] = (year & B00001111) + ASCII_ZERO;
filename[4] =pchDate[5] = bitRead(month, 4) + ASCII_ZERO;
filename[5] =pchDate[6] = (month & B00001111) + ASCII_ZERO;
filename[6] =pchDate[8] = (date >> 4) + ASCII_ZERO;
filename[7] =pchDate[9] = (date & B00001111) + ASCII_ZERO;
}
}
//
void RTC_set1(void) {
// 2017/03/09 08:02:00
byte sec = B0000000;
byte mini =B00000010;//02
byte hour =B00001000;//08
byte day =3;//probably day of the week, sunday, monday, tuesday,,...
byte date =B00001001;//09
byte month =B00000011;//03
byte year =B00010111;//17
delay(100);
Wire.beginTransmission(RTC_addr);
Wire.write(0x00);
Wire.write(sec);
Wire.write(mini);
Wire.write(hour);
Wire.write(day);
Wire.write(date);
Wire.write(month);
Wire.write(year);
Wire.endTransmission();
delay(50);
Serial.println("RTC_set");
}
温湿度ロガーの中間まとめ(2017/03/11)
(バックアップ電池は、充電回路をパターンカットしてCR2025使用)
スケッチ本体は、UnoでもNanoでもスケッチ自体は変更無しで使えました。(書き込み時にボード選択の変更は必要です。)
https://github.com/adafruit/DHT-sensor-library
https://github.com/adafruit/Adafruit_Sensor
https://github.com/fdebrabander/Arduino-LiquidCrystal-I2C-library
(http://shirotsuku.sakura.ne.jp/blog/?p=949)
#include <Wire.h>
#include <LiquidCrystal_I2C.h>
#include <Adafruit_Sensor.h>
#include <DHT.h>
#include <DHT_U.h>
#include <SPI.h>
#include <SD.h>
#define DHTPIN 2 // what digital pin we're connected to
//#define DHTTYPE DHT11 // DHT 11
#define DHTTYPE DHT22 // DHT 22 (AM2302), AM2321
//#define DHTTYPE DHT21 // DHT 21 (AM2301)
#define RTC_addr 0x68
#define ASCII_ZERO 48
const int chipSelect = 4;//SDcard
LiquidCrystal_I2C lcd(0x27,16,2);
DHT dht(DHTPIN, DHTTYPE);
String str_cmd = "";
char* pchDate = "1990/01/01";
char* pchTime = "00:00:00";
char* filename = "datafile.csv";
int i = 0;
void setup() {
Serial.begin(9600);
Wire.begin();
dht.begin();
lcd.begin();
Serial.print("Initializing SD card...");
if(!SD.begin(chipSelect)) {
Serial.println("Card failed, or not present");
return;
}
Serial.println("card initialized.");
Serial.print(" DHT");
Serial.println(DHTTYPE);
File dataFile = SD.open(filename, FILE_WRITE);
if(dataFile) {
dataFile.print("No, Date, Time, Humidity,Temperature, ");
dataFile.print(" DHT");
dataFile.println(DHTTYPE);
dataFile.close();
}
else {
Serial.println("error opening dataFile !");
}
lcd.setCursor(0,0);
lcd.print("Hum and Temp ");
}
/* RTC sample
void loop() {
//マスターから受信したら
if(myReadLine() > 0){
I2C_action1();
}
else {
RTC_read1();
Serial.print(pchDate);
Serial.print(",");
Serial.println(pchTime);
delay(1000);
}
}
*/
void loop() {
//Wait a few seconds between measurements.
/*Make sure the backlight is turned on */
lcd.backlight();
delay(1000);
//Reading temperature or humidity takes about 250 milliseconds!
//Sensor readings may also be up to 2 seconds 'old' (its a very slow sensor)
float h = dht.readHumidity();
//Read temperature as Celsius (the default)
float t = dht.readTemperature();
//Read temperature as Fahrenheit (isFahrenheit = true)
float f = dht.readTemperature(true);
//Check if any reads failed and exit early (to try again).
if(isnan(h) || isnan(t) || isnan(f)) {
Serial.println("Failed to read from DHT sensor!");
return;
}
//Compute heat index in Celsius (isFahreheit = false)
float hic = dht.computeHeatIndex(t, h, false);
Serial.print(++i);
Serial.print(" \t");
RTC_read1();
Serial.print(pchDate);
Serial.print(",");
Serial.print(pchTime);
Serial.print(" \t");
// Serial.print("Humidity: ");
Serial.print(h);
Serial.print(" %\t");
// Serial.print("Temperature: ");
Serial.print(t);
Serial.print(" ");
Serial.print((char)223);
Serial.println("C ");
/*Output the test data to the LCD */
lcd.setCursor(0,0);
lcd.print(pchTime);
lcd.print(" ");
lcd.setCursor(0,1);
lcd.print(h);
lcd.print(" % ");
lcd.print(t);
lcd.print((char)223);
lcd.print("C ");
//make a string for assembling the data to log:
String dataString = "";
//open the file. note that only one file can be open at a time,
//so you have to close this one before opening another.
File dataFile = SD.open(filename, FILE_WRITE);
//if the file is available, write to it:
if(dataFile) {
dataFile.print(i);
dataFile.print(",");
dataFile.print(pchDate);
dataFile.print(",");
dataFile.print(pchTime);
dataFile.print(", ");
dataFile.print(h);
dataFile.print(", ");
dataFile.println(t);
dataFile.close();
}
//if the file isn't open, pop up an error:
else {
Serial.println("error opening datafile ");
}
delay(8670);
}
int myReadLine(void){
intcnt_buf = 0;
str_cmd = "";
char ch;
//受信したら
if(Serial.available() > 0){
delay(100);
cnt_buf = Serial.available();
for (int iii = 0; iii < cnt_buf; iii++){
ch = Serial.read();
str_cmd.concat(ch);
}
}
return cnt_buf;
}
格安リアルタイムクロック(RTC)モジュールを使ってみる(2017/03/08)
野外放置の赤道儀の湿度対策の検討(1)-現状把握-(2017/03/02)
DHT22端子とArduinoUno端子の接続は以下の通りです。
out → D2
#include<Wire.h>
#include<LiquidCrystal_I2C.h>
#include<Adafruit_Sensor.h>
#include<DHT.h>
#include<DHT_U.h>
#include<SPI.h>
#include<SD.h>
#defineDHTPIN 2 // what digital pin we'reconnected to
//Uncomment whatever type you're using!
//#defineDHTTYPE DHT11 // DHT 11
#defineDHTTYPE DHT22 // DHT 22 (AM2302), AM2321
//#defineDHTTYPE DHT21 // DHT 21 (AM2301)
LiquidCrystal_I2Clcd(0x27,16,2);
DHTdht(DHTPIN, DHTTYPE);
constint chipSelect = 4;/* SD Card */
inti = 0;
voidsetup() {
Serial.print("Initializing SDcard...");
Serial.println("Card failed, or notpresent");
Serial.println("cardinitialized.");
File dataFile =SD.open("datalog.txt", FILE_WRITE);
Serial.println("error openingdatalog.txt");
voidloop() {
Serial.println("Failed to read fromDHT sensor!");
for (int analogPin = 0; analogPin < 3;analogPin++) {
File dataFile = SD.open("datalog.txt",FILE_WRITE);
Serial.println("error openingdatalog.txt");
DHT22の温度湿度測定データをSDカードに記録(2017/02/28)
DHT11による温度湿度の測定(2017/02/27)
うるう秒(GPS時計) (2017/01/01)
EQ-DIRECT USB接続ケーブルの作製(2016/09/22)
EQ-DIRECTのUSB接続のケーブルの作り方は、THEEQMOD PROJECT(http://eq-mod.sourceforge.net/)の他、数多くの記事で紹介されています。
今更ですが、私も1つ作ってみました。
まず、RS232CとUSBを変換するためのアダプターですが、一番有名なFTDI社のTTL-232R-5Vを購入しました。他にも価格にずっと廉価なものもありますが、今回はあえて冒険はしませんでした。購入先は秋月電子通商で1950円でした。
形状的には片側6ピンのピンジャック、反対側がUSBのケーブルですが、変換用の素子がUSBコネクター本体の中に入っているということです。
(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-05841/)
HEQ5 / AZEQ6GT
Solder Pin 4 of the RJ45to the Black wire (GND)
Solder Pin 5 of the RJ45to the Yellow wire (RXD)
Solder Pin 6 of the RJ45 to the Orange wire(TXD)
モジュラーのコネクター用製作工具を持っているひとは、TTL-232R-5Vのコネクターを切って工作すれば良いのですが、持っているひとは少ないでしょう。
CAT5のLANケーブルのコネクターの片方を切って、TTL-232R-5Vにつなげるのが簡単と思われます。この時、LANケーブルの中の電線被覆の色と、ピン番号の対応を確認しなくてはなりません。
(1)規格を調べる。
(2)透明なコネクターを拡大して見る。
(3)テスターで導通を測る。
いつかは星食観測(その5) その画面(フレーム)はいつ記録されたのか?
3フレーム目下半分と、4フレーム目上半分に露光されています。
いつかは星食観測(その4) 撮影限界等級の検討
2015年12月04日20時46分ころ30秒露光で撮影(白黒反転)
AL107PH直焦点、AZ-EQ6GTで放置追尾
EOS60Da(ISO3200)、30秒露出
(*)HNSKY(Hello NorthernSky)は、TYCHO2++と呼ばれる星表をもとにした星図ソフトで、12.5等星まで約4500000の星が含まれ、星にポインターを合わせると等級などが表示されます。Northern Skyとありますが北天のみならず全天の星が表示されます。
いつかは星食観測(その3) シャッターの特性、記録時刻等
いつかは星食観測(その1) GPS世界時計のPPSパルス信号(LED)
(3)正秒LED、正分LED発光中
GPS世界時計
UTCに同期し、受信状態が良いと、右上に+Uという文字が出て、PPS信号も出力されます。LCDの上の左側のPPSという青色LEDが1秒間に1回1.5msec点灯します。
パソコンのHDDをSSDに換装
その後は、特に問題もないようです。プログラムの起動時間がかなり早くなったように思います。Windowsのエクスペリメンタルインデックスで比較したかったのですが、デバイスドライバーの互換性の問題か、測定できないと表示され(下記注追記)残念ながら数値的なもので確認することは出来ませんでした。CrytalDiskMarkなど別途ソフトで測定しておくべきでした。今更比較のためだけにSSDをHDDに戻す気にはなれませんでした。
体感的には、プログラムの立ち上げ等が格段に早くなった感じで、大変満足しています。
(追記2015/09/30)何故かエクスペリメンタルインデックスが測定できるようになりました。デバイスドライバーの自動更新が有ったのかもしれません。エクスペリメンタルインデックスの中のプライマリーハードディスクのスコアが5.8から7.5に向上しました。
AL107PHのR&Pフォーカサーの電動化(その5)-取り付け
AL107PHのR&Pフォーカサーの電動化(その4)
AL107PHのR&Pフォーカサーの電動化(その3)
今回は一部修正です。本体側の歯車は、微動ノブに両面テープまたは接着剤で固定する方法をとる予定でしたが、実際にやってみたところ、どうも相性が悪く簡単にずれてしまいました。以前にDDGでうまく行ったのですが・・。
左の歯車の軸穴をドリルで拡張して、右のスペーサーを挿入します。
AL107PHのR&Pフォーカサーの電動化(その2)
さて、電気系の方ですが、NanoV3とEasyDriver、電源、ステッピングモーターを、SGLの「Getting Started Guide」の記事を参考に接続します。記事にはEnableの配線がありませんでしたが、非回転時のモーターの発熱を抑えるためには接続したほうがよいでしょう。SGLのソフトの方は、20秒間モーターを回す指令が来ないと、モーターへ電気を流さないようになっていました。また、このバージョンのソフトは手動押しボタンにも対応しているので、それ用の配線も必要です。
AL107PHのR&Pフォーカサーの電動化
MPVの後部シガーソケットの取り付け
偽FT232RL対策のドライバについて
本番の、ASCOM互換電動フォーカサーの自作記事を書く前にトラブルが先になってしまいました。
自作電動フォーカサーのステッピングモーターのドライバ/コントローラにArduinoを使っていました。
最初に作ったものは押しボタン式のスタンドアロンですが、ケーブルの引き回しなどが面倒くさいので、PC接続を考えて、SGLfocuserなどのインストールを準備していたのですが、途中で先日購入した**insmartのArduino Nanoコンパチが動かなくなりました。
ネットで検索した記事によればUSBシリアル変換ICのFT232RLの偽物があるらしく、最近のFT232RLドライバはそれを検知して使用不可能にする機能があるそうです。
http://blog.dream-drive.net/2014/11/4022/
http://it.slashdot.jp/story/14/10/23/0413210/
http://blog.livedoor.jp/ese_admin/archives/52118653.html
http://nuneno.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/aliexpressft232.html
最初につないだときは問題なく動いていたので多分これが原因ではないかと考えています。
デバイスマネージャでハードウエアIDを見ると確かに、本来は、PID_6001となっているべきところが、USB\VID_0403&PID_0000&REV_0600となっていてPIDが0000になっていました。
ATmega328に直接ICSPで書き込む方法もあるそうですが、今考えているのは、PCからUSB経由でarduino(コンパチ)にコマンドを送るものなので、USB-シリアル変換が出来ないと使えません。
とりあえずの対処方法は、以下のURLで見つけましたが、結局返品交換しました。
http://make-first.blogspot.jp/
しかし、模造品メーカそのものではなく、模造品かどうかわからないで購入した善意の(清貧な)エンドユーザが不利益を被るような対策はいかがなものでしょうか。そのような非難が多かったらしく現在はこのバージョンのドライバをWindowsUpdateで配布するのはやめたようですが、アプリではなくドライバなので既にインストールされたものを調べて置き換えるのは面倒そうです。
実験用電源の仕上げ
電圧と電流が測定できるデジタルメータを付けたスイッチング電源を作ってみました。
結構前に途中まで仕掛けていたのですが、いろいろと家庭が多忙でやりかけになっていました。今回、ケースに入れて部品を固定し、使いやすくしました。この種の電源は前にも作ったのですが、少し電流が多く取れるように、入力のACアダプタの電圧を上げて、秋月電子の電源キットと無印デジタルメータ、ターミナルを組み合わせたものです。ケースは100円ショップのやや大きめのプラスチックのお弁当箱です。ふたが透明なので中も見えます。
部品の固定はグルーガンを使ってPVAスティクで行いました。箱の裏に小さな穴を開けて、基板とケースの間に流し込みます。ターミナルはいつも飛び出しているとしまいにくいので、固定せずにコードでケースから取り出すことにしました。見栄えは良くないですが、実用的かな、と思います。本当はふたを分割して一部を開けるとターミナルが使えるようになるような構造を考えましたが、加工に手間が掛かりそうなので今回はやめました。
・65W級スイッチングACアダプター24V2.7A ATSO65-P240、秋月電子http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-06962/
・DC0.8-24V最大5.5A可変スイッチング電源キット(降圧)(SI-8008HFE) 秋月電子http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-06970/
・パネル取付け型DCデジタル電圧計電流計 赤青 100V 10A バルク品、amazon
・ターミナル(赤・黒)MB-133-G 秋月電子http://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-04364/
エッチングによるステンレス製シムリングの作製
今回の工作では、マウントアダプタのガタとりのためのシムを作ってみました。
本題に入る前にちょっと前置きが長くなりますがすみません。
NexImage5mpを使い始めています。望遠鏡との接続は付属の31.7mmアイピースバレルーCマウントアダプタを用いて、アイピーススリーブに差し込んでいます。
NexImage5mpのピクセルサイズや、望遠鏡の分解能を検討した(口径で決まる分解能に焦点距離を乗じた理論最小星像サイズとイメージセンサのピクセルサイズを比較しただけですが)結果、手持ちのBORG101EDやBORG77EDでは、2倍位は拡大したほうが良さそうだと判断しました。
2倍に拡大する手段は、天体専用のエクステンダやバーローレンズ(最近はEDレンズやテレセントリック光学系のものもあるようです。)を使うことも出来ますし(持っていません)、アイピースで拡大投影する方法(VixenのNSTアダプタや、BORGのSD1Xなどは持っています)もあります。いわゆるジャンク箱に昔のものが詰まっています。銀塩フィルム時代はいろいろ工夫したものです。
今回は、手元にあったKenko Teleplus PRO300(2倍、ニコン用)を使おうと思いました。Teleplusの後ろにニコンF-キヤノンEFマウントアダプタを付け、その後ろにEF-Cマウントアダプタ(KIPON製)をつけたところ、・・・ゆるい!、ことがわかりました。普通、バヨネットマウントのどこかがバネになっていて若干変形させることで嵌め合いの固さを調節できることが多いのですが、これはだめみたいでした。他のレンズやアダプタ等でも、よくいじってみるとちょっとゆるいと感じるものが結構あることもわかりました。
こういう時は、適当な厚さのシム(リング状の薄板、金属製等)を挟む、という手があります。カメラマウント用のシムも売っていたように思い、ググって見ましたがヒットしませんでした。
これからがようやく本題になりますが、それなら作ってしまえ、と考え、厚さ0.1mmのステンレスの薄板を買って(Amazon)きました。
コンパスでリング状に作図して、はさみ(使い捨て覚悟の100円ショップ製)で外周を切りました。が、・・・なんか凸凹に波状になり、カメラマウントに着けるのは躊躇われます。それに、外周は切れても、内側を綺麗に切るのはほとんど無理!でした。
ではということで、コンパスを、サークルカッタに変えてステンレス切断に挑みました。根気よく、また刃を適宜交換しながらやれば出来そうですが、力を入れ過ぎると、サークルカッタのアームが変形して、同じ所が切れなくなります。なんといっても、なかなか切断が進まなくて根気が続きません。
ベランダピラーを作った時のように、自在錐を使うか、と思いましたが、回転があまり下げられず、引っかかると一瞬でステンレス板がくしゃくしゃになってしまいそうなので、これには挑戦しませんでした。普通のモータスピードコントローラはDC用で、誘導モータには向かないようです。
そこで、ステンレス板の加工についてネットサーフィンしてみると、エッチングが応用できるらしいことがわかりました。趣味のプリント基板をつくる時にエッチングは良く利用していますが、これは薄い銅箔が相手で、耐蝕性があるはずのステンレスが本当に加工できるのか、と思ったのですが、ネット記事を見ると、普通に出来そうです。幸い、エッチング液(サンハヤト製プリント基板用、塩化第2鉄溶液、廃棄処理剤つき)が手元にあるので、早速試してみます。
細かなパターンを作成するわけではないのでマスク作成は省略します。レジストも面倒なので、適当な大きさに切断したステンレス板の表面裏面を透明の荷造りテープ(100円ショップ)で覆います。サークルカッタで、テープをリング状に切って、エッチングしたい場所のテープを剥がします。ここまで、なるべくステンレス板の表面に直接触れないようします。指の皮脂がつくとその部分がエッチングされにくくなってしまいます。
プリント基板の場合、銅箔は標準で35μmですが、今回のステンレス板は100μmもあります。効率を上げるために、裏面のテープも同じ形で剥がしておき、両面からエッチングが進むようにしました。イメージとしては、ステンレスは耐蝕性がある、と思い込んでいましたので時間がかかるだろうと覚悟していたのですが・・・・・。
意外と速いです。
プリント基板では普通10分から20分かかりますが、それより厚い今回のステンレス薄板でも約20分でエッチングできてしまいました。
ちょっと思い込みが裏切られ、目からうろこです。
これまでエッチング液の容器を平気でステンレスの流し台に置いていましたが、これからは止めようと思います。
エッチング液は元の容器に戻して再利用します。廃棄するときはちゃんと説明書を読んで適切に処理しないと法律で罰せられるようです。塩化第2鉄は鉄イオンなので大したこと無いのですが、銅をエッチングした後は塩化銅の形で銅イオンが含まれるので、これが規制対象になるようです。捨てなければ良いわけですが、これまで年に数枚程度のプリント基板しかエッチングしていなかったので、考えてみれば、500mlで10年以上もしかしたら20年位使っていますことになります。意外と変質しないものです。
出来上がったステンレスリングですが、エッジは、エッチングのアンダーカットやテープ切断面の微細なノリの残りのせいでかなり鋭利で、細かなバリが出ています。#2000くらいのサンドペーパで軽く研磨し、怪我をしないようにしておきます。
マウントアダプタにはロックピンがありますが、これの穴を忘れました。後からドリルで穴あけしてもよいのですがテープを剥がしておけば複雑形状でも同時にエッチングできるので、次からは注意します。
今回、15分位で100μmがエッチング加工出来たので、1時間またそれ以上浸けておけば300μmぐらい加工出来るのではないかと思います。
さらにネットで調べると、微細な金属部品をエッチングで作るのは、モデル作りの世界では一般的な手法のようです。
天体観測の世界では、何が作れると嬉しいのか、よくわかりませんが、なにか可能性が広がったようで楽しいですが、反面、また、実際の観測時間が減ってしまいそうです。星を見るのが楽しいのか、星を見る準備をするのが楽しいのか、本末転倒なのかも知れませんが、趣味の世界ではそれでも良いのではないかと思います。ご異論をお持ちの方もあるかと思いますが心寛く受け入れていただければと思います。
暗視野照明用LEDの電源
暗視野照明付十字線アイピースSWA20mmというものを使っていますが、指定電池が入手困難・高価なので厚さが同じで直径の小さいLR41を厚目の紙筒に入れて代用してきました。通常の使用上は問題ないのですが、アライメント等で使用後、消灯しないでおくと電池が消耗して直ぐに暗くなってしまいます。かなり小さな電池なので仕方ないかもしれません。
そこで、望遠鏡の共通電源の12Vから電源を供給するようにしました。調光のため、XY-D-RK01 MiniManual LED Light Strip Dimmerという製品を使いましたが、そのままでは外形が大きいので、中身の基板のみを取り出し、アイピース側面にホットスティックで取り付けてみました。
省略可能なコネクタは除去、ボリュームも基板用の小型のものに交換し、直接基板にハンダ付けました。LEDは念のため抵抗入り12V用のものを使い、基板にハンダ付けして、直接アイピースに差し込みホットスティックで固定しました。基板はほぼむき出しですが、特に問題は無いのではないかと思います。
基板はSMTチップを使ったもので、大きさは約20mm×40mmです。回路は555を使っていたので、動作はPWM的なものだと思います。DIP型の555を使って自作したら、この大きさにまとめるのは難しそうです。秋月のキットK-06244では50mm角くらいの面積です。
この調光装置は、2014年1月当時は日本のAmazonで1個1280円だったので米国のDXから5個25ドル(5個以上送料無料)で購入したものですが、最近はAmazonでも並行輸入品が 550円(正規は約1300円)になっていました。出力が大きめ(8A)なので、レンズ等のヒータの調節用にも使ってみようと思っています。
使用してみた時も明るさの変化が滑らかでチラチラ感がなくて快適です。電源ケーブルが多くなるのが難点ですが電池のことを心配しなくても良いので気が楽です。接着固定なので取り外しできないのも難点です。でも、取り外す必要はあまりないと思いますので、しばらく使ってみて大きな問題が無いことを確認したいと思います。
*改造はリスクが伴います。最悪他人に迷惑を掛けることもあり得ます。その上で自己責任で行いましょう。
AZ-EQ6GTの格納箱の内装
把手は、引き出し用のやや大きめのものをM6ネジ(片側4本、両方で8本)でしっかりと固定しました。
緩衝材を入れたら意外と狭くなってしまい、バランスウェイトの固定が微妙に難しくなってしまいました。バランスウェイトがまだ固定されていませんが、隙間にケーブル類などいろいろ詰めることで当面はしのぎたいと思います。
さて、持ち上がるか、というところですが、バランスウェイトも入れると合計 kgとなり、腰を痛めそうです。あまり遠くへ手で運ぶのは諦めて、適当なキャリーに載せることにします。
架台の取り出し、収納は、あまり手首に負担がかからないので楽です。三脚へ載せるとき、横抱きにして持ち上げるよりも位置が確認しやすく簡単です。
三脚の南側から脚の間に格納箱をおいて、赤道儀の両側から手を入れてしっかり持ち、そのまま体重を後ろにかけて持ち上げ、適当な高さでやや前に移動すれば、三脚の架台にうまく載せられます。(個人の感想です。)特に、傷つけやすい水平回転の基準バー(なんというのだろう?)をほとんどコジルことなく載せられます。このような動きは、要介護者の抱き上げ方の経験を参考にしました。
NexGuideの電源を乾電池からDCDCへ
さて、入手容易な絶縁型DCDCコンバータを探してみると、出力電圧は5Vか12Vになってしまうようです。5V(600mA)の絶縁型DCDCコンバータでも動くかも知れませんが、NexGuide本体のレギュレータの動作電圧が定格6V以上のようなので、もう少し高い電圧(といっても12V)にしたほうが良さそうではないかと思いました。250mAでも良いのですが、余裕を見て500mAのものにします。下の図は、DCDCコンバータのピン配置です。
DCDCコンバータは、ある程度のアイドリング電流を流しておかないと出力電圧が安定しないようですので、パイロットランプ代わりのLEDを入れて少し電流が流れるようにします。また、ノイズやリップル除去用にコンデンサも入れておきます。
出来上がり写真はほとんどDCDCコンバータが基板上を占めています。下のDCジャックから9V~14Vを入力し、絶縁型DCDCコンバータ(MIWI06-24S12)で12V(500mA)にして、パイロットLEDを挟んで、NJM2397に入れます。可変抵抗で電圧調整しますが、低飽和電圧なので、約1.3V~11.5Vくらいまで可変出来ます。可変レギュレータは非絶縁ですがDCDCコンバータが絶縁型なので、入力ジャックと出力プラグの間は絶縁されており、電池を用いた場合と電気的には同じはずです。
この回路がうまく働けば他にも使えるかもしれないので、プリント基板はパターンを作ってエッチングしました。左下が入力用DCジャック、その上がDCDCコンバータ(MIWI06-24S12)です。左下が+V入力、右下が-V入力のパターンです。また、右上がDCDCの+V出力(かつNJM2397の+V入力)、上半分中央から左にかけて、DCDCの-V出力(かつNJM2397のGND)で、左上角の小さなパターンが、NJM2397の+V出力です。NJM2397は上部中央付近にあります。青い四角の可変抵抗は時計回りに回すと出力電圧が上がります。
赤道儀(AZ-EQ6GT)の格納箱
明視野照明--飽きずに赤色LED化
白色LEDライトの赤色化
次も百円ショップSで購入したごく小型のフレキシブル(10cm位)なクリップ型のものです。薄い板などをくわえ込むように固定できます。
最後は普通の円筒形のライトです。白色LED3個が並列に付いており、電源は単4電池3本直列(4.5V)です。また、LEDと直列にダイオードが付けられています。逆接続保護のためか、もっと高級に定電流ダイオードなのかわかりません。
次は調光機能を加えた改造をしてみたいと思います。