星は空の彼方、月よりも遠く

晴観雨作、晴れたら星空観望、降れば望遠鏡工作、永遠のビギナーを抜けられず、日々悶々としています。

カテゴリ: 望遠鏡と周辺機材・ソフトなど

オフアキシスガイダ(OAG)にトライ(その6:ケラレの改善)(2021/06/29

 

OAGのプリズム保持部によるケラレ問題の改善方法は二つ考えられます。

(1)プリズム保持部をなるべく端に寄せる

(2)撮影側カメラをなるべくOAGに寄せる

最初の(1)は直接的に効きます。

次の(2)は、CMOSセンサと対物レンズ最外周を結んだ線が、対物レンズのFナンバー相当で内側に移動するのである程度大きめにする必要があります。

二つの方法の関係では、(1)は(2)に影響しませんが、(2)を実現するためには、プリズム分岐部からガイド用カメラまでの距離を短くする必要があります。

プリズム保持部からガイド用カメラまでの間には微動のための直進ヘリコイドがあり、これがガイド側の光路長を短くできない原因となっています。

そのため、直進ヘリコイドの両端のねじ部を必要最小限の長さだけ残して、糸鋸、紙やすりで切り取ってしまうことにしました。1.25インチアイピースが挿し込めるようになっていて止めねじがついていますが、止めねじ位置はあとで再加工することにして、カットします。反対側もねじ込み先の構造を考慮して必要なだけカットします。

 

その結果、当初、全長57mmでしたが、49mmまで短くできました。8mm短縮です。

また、(1)の効果として1mmくらいは移動できたので、合計2mm程度ケラレる量が減りました。これくらいできればほとんどケラレないのではないでしょうか。

 

念のため光路長の計算です。

ガイド側

プリズム保持具31mm+ヘリコイド49mmM-Genフランジバック7mm-プリズム保持具短縮7mmM-gen フランジバック補正7mm73mm

撮影側

OAG7mmT2EFマウントフランジバック55mm+スペーサ15mm77mm

となり、ヘリコイドを4mm繰り出せるのでピント調節の幅が広めにとれます。

 

 

対物レンズ側から直接覗いてみても、ほとんどプリズム保持具が撮影用センサにかぶっていないようです。ちょっと画像が見難くてすみません。若干、ガイド側に必要な光線が進んでいるか心配です。

 

レンズ周辺20210629T

レンズ周辺部から覗いた場合(ケラレ改善後)

 

 

レンズ周辺部から

レンズ周辺部から覗いた場合(前回と比較)。

 

フラットを撮影してみると、かなりコントラストを強調してもプリズムによるケラレの影響はほとんどわかりません。

フラット20210629

 

今後は、実際の星空で、カメラ側とガイド側のピント調節と、適当なガイド星の見つけやすさを検証してみたいと思います。

 

 

(次回に続く)

 

 

 

オフアキシスガイダ(OAG)にトライ(その5:フラット画像)(2021/06/13

 

天体写真では、淡い像を見やすくするためにコントラストを上げることが多く、何らかのフラット補正が必要になることが普通です。いわゆるコサイン4乗則のような周辺減光だけでなく、今回の分岐プリズム保持部のような鏡筒内部の構造によるケラレの影響もあります。視野1度程度でも、ばかにならないのが天体写真の難しいところです。

フラット画像の撮影には、対物レンズの入射ひとみに方向性のない照明(理想的には積分球など)を用いなければなりませんが、積分球は大変なので、安価なELパネルを買ってきて代用します。

写真はAliExpressで購入した1900円のELパネル(直径130 mm、駆動回路と12 V電源付き)です。発光していない状態では薄橙のような色ですが、発光させると薄青緑のような色になります。適当な色セロハン紙などでもう少し白に近くすべきなのですが、我慢します。なお、ELパネルは本当にペラペラ(厚さ約0.4 mm)なシートなので今はあまり使っていない金属製高精度バーティノフマスク(正確にはCarey Maskという種類)にテープで貼り付けました。

 

IMG_8550
   非発光状態

 

IMG_8553
   発光状態

 

これを望遠鏡の対物レンズの前につけて撮影したものが以下の様な画像です。

分岐プリズム保持部のせいで、画像の上辺の光量が、かなり落ちています。予想以上です。しかしプリズム保持簿をもう少しだけ動かせば何とかなりそうな気もします。

 New2A

フラット画像

 

何カ所か大きな薄い黒い斑点がありますが、これは、保護ガラス表面付近だと思いますので、掃除しようと思います。左上の小さな濃い黒い斑点は深刻な気がします。大きさから考えて、たぶん保護ガラスの内側、センサにかなり近い部分ではないかと思います。通常のデジタルカメラなら、センサ表面を掃除することも不可能ではないですが、AS071MC-Coolは冷却のため気密構造になっているはずで、簡単には掃除できそうにありません。モチベーションがかなり下がってしまいました。電気羊さんは掃除のお願いを聞いてくださるでしょうか。

 

 

(次回に続く)

 

 

 

オフアキシスガイダ(OAG)にトライ(その4:分岐プリズムによるケラレ)(2021/06/12

 

オフアキシスガイダでは、撮影領域外の星でガイドするのですが、分岐プリズムが撮影側センサと光軸方向に離れていると、レンズ周辺部からの光を妨げてしまうことがあります。

これは撮影したときにフラット画像である程度補正できますが、望ましい状態ではありません。今回のオフアキシスガイダの構成では、プリズム分岐部から撮影側センサまでが90mm以上離れているので、ケラレが生じています。

具体的に、レンズ側から覗いて、プリズムとセンサの位置関係を観察してみます。カメラで撮影してみましたが照明が難しくあまり見栄えが良くないです。

 

下の写真は、レンズ中央部から覗いた場合で、プリズム保持具とセンサは重なっていません。しかし、その次の写真はレンズ周辺部から覗いた状態ですが、プリズム保持部とセンサが重なって見えます。プリズム保持具の幅が意外と大きいです。

 

レンズ中央部から

レンズ中央部から覗いた場合(上がプリズムを通してみたガイド用カメラのセンサ、背景の大きいのが撮影用センサ)。

 

レンズ周辺部から

レンズ周辺部から覗いた場合。

 

プリズム分岐部から撮影用センサが離れているのは、ガイド側のピント調節用のヘリコイドの光路長が約55mもあり、それと合わせるために撮影側にも厚さ30mmM48リングを追加していること、及びEFマウントを使用していることです。撮影側はT2リングで直接接続すればかなり短くできるので、ガイド側のピント調節部をいかに短くできるかが問題です。そう考えると、小型のガイド用CMOSカメラが、1.25インチアイピースホルダの中に差し込めるようにされているのは実に有利な構造です。

当たり前のことでも、オフアキシスガイダの初心者としては新たな発見ばかりです。勉強になります。

 

 

(次回に続く)

 

 

オフアキシスガイダ(OAG)にトライ(その3M-GENでガイドテスト)(2021/06/11

 

ガイド用カメラをM-GENに交換してみました。ASI071MC-CEOSマウントアダプタを付けて同焦点になるようにしたら、意外とヘリコイドの繰り出し量がNeptune-CIIの場合の約1mmとあまり変わらず、1.8mmくらいでした。これは、M-GEN本体にヘリコイドのT2ねじをねじ込んだ時、あまり奥までねじ込めず、繰り出し量が増加するのと同じ効果があったせいもあると思います。

OAG_M-GEN

実際にガイド中の写真です。撮影用がASI071MC-Cool、ガイド側がM-GENです。

 

ガイド星にベガの近くの67等星を選びましたが、Gain9、露出2秒、Shresihold10で十分ガイドできるようです。

 

問題点として、分岐プリズムが撮影用カメラの光路の一部に入ってくるため、その付近に輝星があると、光が散乱されて光芒が発生します。ケラレのため一部が暗くなるのはフラットである程度補正できると思いますが光芒は難しいと思いますので、注意が必要です。

 

この写真は、AL107PHD:107mmfl:700mm)で、ベガ付近をASI071MC-Coolを用いて180秒露光で撮影したものを26枚スタックしたものです。ガイドずれはわずかですが、ベガの光芒があまりうれしくないです。いっそのこと、光芒が十字とか、六角になるような光学系を加えるのも手かもしれません(笑)。

Vega

 

 

(次回に続く)

 

 

 

オフアキシスガイダ(OAG)にトライ(その2:EFマウント付きの場合)(2021/06/06

 

現在、EOS60Daも併用しているので、ASI071MC-CにもEOSマウントアダプタ(ボディ側仕様)を付けています。

前回検討の通り、カメラマウントアダプタを使用する場合、プリズム分岐部から本体後端まで7mm、マウントアダプタ11mm、EOSのフランジバック44mmで、最短62mmになります。

 

今回の調整用に、ガイド側にはNeptune-CII(そのうち別途レポート)を用いています。

 

OAG_NCII_ASI071MC_

 

最初、ガイドカメラ側に1.25インチノーズピースを用いて接続してみたところ、プリズム保持部とT2基部の接続位置を調整して光路長を3mmくらい縮めることで、カメラ側とガイド側のピントを同時に合わせることができました。しかし、ガイド側のピント調整が手で抜き差しして固定するだけ、かつ、抜き差しが結構固いので、細かなピント調節が難しいという問題がありました。

そこで、ガイド側をノーズピースではなくて、1.25インチ用ヘリコイド(Neptune-CIIにねじ込んで追加される光路長は最短51mm最長61mm)に交換してみました。

プリズム分岐部からガイド用カメラセンサまで,

 31(-3?)mm +51mm+12.5mm=91.5mm

 

ヘリコイド接続はノーズピース接続に比べてトータルで30mmくらい長いのでカメラ側に、長さ30mmM48リングを追加しました。

プリズム分岐部から撮影用カメラセンサまで,

 7mm+11mm+30mm+44mm=96mm

 

実際にはガイド側のヘリコイドを1mmほど伸ばせば同時にピントが合いますので概算より3.5mmほど違います。プリズム保持部とT2基部の接続位置の調整量が怪しいのでそのせいかもしれません。

 

 

(次回に続く)

 

オフアキシスガイダ(OAG)にトライ(その1:準備検討)(2021/4/30

 

 メインの赤道儀のAZ-EQ6GTをスカイバルコニーに設置してから、極軸を出来るだけ正確に合わせてそのまま放置しています。

もちろん望遠鏡本体はその都度出し入れしているので、可動ルーフやドームのようなものとは比較になりませんが、それでもかなり準備が楽になりました。

 

その結果、以前、ベランダに赤道儀自体も出し入れしていたころは必須だったM-Genオートガイダーをあまり使わなくなっていました。それでもペリオディックモーションや姿勢の変化により、やや長焦点では露出時間をあまりかけられませんでした。もちろん、M-Genを再登場させれば問題解決なのですが、そのまま昔と同じすることをするのも芸がないので、オフアキシスガイダーOAGに挑戦してみることにしました。何事も経験です。

 

私のかつての知識によれば、OAGでは適当な明るさのガイド星がいつでも都合よくあるわけではないので、光路分岐用のプリズムを出し入れしたり、OAG自体を回転させたりして明るいガイド星を探さなければならないので、なんとなくハードルが高いと思っていました。しかし、最近の情報では、センサーの高感度化によりそれほど苦労はしないようです。そこで思い切ってOAGを購入してみました。

 

機種選定は慎重に考えるべきでしょうが、手持ちのCMOSカメラ(ASI071MC-Cool)と同じメーカーのZWOから発売されているものがあり、値段も手ごろたったのでそれにしました。ガイド用カメラは別途準備しなければなりませんが、とりあえず手持ちのM-Genを使ってみることにします。

 

下の写真は、購入したOAGと周辺部品をいったんばらして並べたものです。

 

DSC_0143

 

本体の両側ですが、主鏡側(左)がM48ピッチ0.75mmの雌ねじ、カメラ側()3点固定ねじ式の挿込み部になっています。

また、ガイドカメラへの光路分岐プリズムの挿込み固定穴があります。本体とプリズムの固定ねじは、手回しのものと六角穴付き止ねじ(ホーローセット)の2か所あります。手回しの方で出し入れと固定を何度かして調整後にホーローセットで多少触っても動かないように固定するのだと思います。

本体の主鏡側のM48ねじは、付属の変換ねじ(内側がT2ねじ(M42ピッチ0.75mm)、外側がM48ピッチ0.75mm)で、T2ねじでも使えるようになります。一度取り付けてしまうと適当な工具がないと取り外しが難しいので多少注意したほうが良いでしょう。

 

次に、プリズム光路分岐部から撮影側とガイド側の光路長を合わせることを考えます。

本体のカメラ側、M48のアダプタを使用することとして、M48対応のカメラマウントアダプタ(レンズ側仕様)を準備しました。しかし、ASI071MC-CのセンサーサイズがAPC-S型であることを考えると、ケラレの心配はなさそうなのでT2アダプタとそれ用のカメラマウントアダプタまたは、単なるT2延長筒で、カメラに接続しても良いように思います。

現在、EOS60Daも併用しているので、ASI071MC-CにもEOSマウントアダプタ(ボディ側仕様)を付けていますので、一応、両方の接続方法の場合を考えます。

 

カメラマウントアダプタを使用する場合、プリズム分岐部から本体後端まで7mm、マウントアダプタ11mm、EOSのフランジバック44mmで、最短62mmになります。

T2直接接続なら、ASI071MC-Cのフランジバックが17.5mmなので、最短24.5mmになります。

一方、プリズム分岐部からガイド側T2基部まで31mm、M-Genのフランジバックが7mmなので、最短38mmになります。

カメラアダプタ使用ならガイド側に24mmのスペーサ、T2直接接続なら、撮影カメラ側に13.5mmのスペーサが必要になります。

 

主鏡側は、なるべく開口が大きい方が良いので、2インチ挿込みM480.75mmピッチ)のアダプタを別途購入しました。狭いところに光路分岐プリズムが入るのでT2より半径3mm広いのは有利だと思います。

 

(次回に続く)

 

 

 

月齢14.5(満月直前)(2021/04/26夜)

 

満月直前となりました。満月は明日の昼頃ですが、どちらかというと明日の夕方の方が満月に近いようです。月の南側のふちのクレーターが平均より少しだけ地球に向いています。
また、月までの距離はほぼ最近なので、明日の満月はスーパームーンになるのでしょうか。
 今度、今年の月齢と月までの距離の関係を調べてみたいと思います。

 

2021-04-26-1326_7WAT

月齢:14.455 AL107PH+2xTeleplusPRO300

20210426222757ころ

月の位相:171.660°、月の輝面比:99.471

月の地心距離:358,511km、平均との比率:93.265%、月の高度:45.776°

以上、http://www.moonsystem.to/checkup2.cgiによる。

 


画像1

20210426222757秒の月の自転軸(中央標準時 ΔT=70s

月の自転軸の北極方向角:19.623°

地球から見た月面中点の月面緯度:-4.615°、月面経度:-2.300°

太陽から見た月面中点の月面緯度:-0.91°、月面経度:5.95°       

以上、http://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/moon_spin.cgi による。

 

撮影日時:202104262227572021年月日時分秒ころ(RAW16SER形式で256Frames

露出時間等:11msecGain99)で256枚位撮影(SharpCap3.2)し、Registax205枚を自動選択してスタック合成

望遠鏡:AL107PH (D107mmf700mm)2xTeleplusPRO300

架台:AZ-EQ6GT月速度駆動

カメラ:ZWO ASI071MC-CRAW16Gain99SER

画像処理:Registaxでスタック、wavelet処理、GIMPでレベル・彩度調整等

トリミング:2987ピクセルx2987ピクセル(約35'×35'

場所 自宅スカイバルコニー観測所

 

 

その他

 

[ZWO ASI071MC-Cool]

Debayer Preview=On

Pan=832

Tilt=0

Output Format=SER file (*.ser)

Binning=1

Capture Area=3280x3284

Colour Space=RAW16

Hardware Binning=Off

Turbo USB=80(Auto)

Flip=None

Frame Rate Limit=Maximum

Gain=99

Exposure=0.011

Timestamp Frames=Off

White Bal (B)=94(Auto)

White Bal (R)=40(Auto)

Brightness=39

Anti Dew Heater=On

Temperature=0.4

Cooler Power=27

Target Temperature=0

Cooler=On

Auto Exp Max Gain=300

Auto Exp Max Exp M S=30000

Auto Exp Target Brightness=100

Mono Bin=Off

Banding Threshold=35

Banding Suppression=0

Apply Flat=None

Subtract Dark=None

#Black Point

Display Black Point=0.001953125

#MidTone Point

Display MidTone Point=0.296919250622266

#White Point

Display White Point=0.998046875

Notes=

TimeStamp=2021-04-26T13:27:57.9730400Z

SharpCapVersion=3.2.6482.0

 

月齢11.42021/04/23夜)

 

今日は、やや寒いくらいの気候でした。空はいつもよりすっきりしている気がします。風もおさまりました。月が中天に輝いています。ガッサンディが見えてきました。

 

RegistaxWavelet処理を試みていますが、どのようなパラメータセッティングが最適なのかよくわかりません。パラメータ設定画面では画面中央部しかサンプル表示されないので、全体処理をしたときにどうしても期待するイメージと違うような気がします。月齢によっても見た目が変わるので、難しいです。

 

2021-04-23-1158_5WA

月齢:11.393  AL107PH+2xTeleplusPRO300

20210423205818秒ころ

月の位相:129.616°、月の輝面比:81.882

月の地心距離:371,952km、平均との比率:96.762%、月の高度:65.672°

以上、http://www.moonsystem.to/checkup2.cgiによる。

 


planet_spin673312

2021-04-23 20:58:18の月の自転軸(中央標準時 ΔT=70s

月の自転軸の北極方向角:22.864°

地球から見た月面中点の月面緯度:-6.716°、月面経度:-7.056°

太陽から見た月面中点の月面緯度:-1.00°、月面経度:43.22°     

以上、http://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/moon_spin.cgi による。

 

撮影日時:20210423205818ころ(RAW16SER形式で256Frames

露出時間等:22msecGain99)で256枚位撮影(SharpCap3.2)し、Registax205枚を自動選択してスタック合成

望遠鏡:AL107PH (D107mmf700mm)2xTeleplusPRO300

架台:AZ-EQ6GT月速度駆動

カメラ:ZWO ASI071MC-CRAW16Gain99SER

画像処理: Registaxでスタック、wavelet処理、GIMPでレベル・彩度調整等

トリミング:2987ピクセルx2987ピクセル(約35'×35'

場所 自宅スカイバルコニー観測所

その他

 

 

[ZWO ASI071MC-Cool]

Debayer Preview=On

Pan=832

Tilt=0

Output Format=SER file (*.ser)

Binning=1

Capture Area=3280x3284

Colour Space=RAW16

Hardware Binning=Off

Turbo USB=80(Auto)

Flip=None

Frame Rate Limit=Maximum

Gain=99

Exposure=0.022

Timestamp Frames=Off

White Bal (B)=94(Auto)

White Bal (R)=41(Auto)

Brightness=39

Anti Dew Heater=On

Temperature=0

Cooler Power=30

Target Temperature=0

Cooler=On

Auto Exp Max Gain=300

Auto Exp Max Exp M S=30000

Auto Exp Target Brightness=100

Mono Bin=Off

Banding Threshold=35

Banding Suppression=0

Apply Flat=None

Subtract Dark=None

#Black Point

Display Black Point=0.001953125

#MidTone Point

Display MidTone Point=0.296919250622266

#White Point

Display White Point=0.998046875

Notes=

TimeStamp=2021-04-23T11:58:18.1041915Z

SharpCapVersion=3.2.6482.0

 

月齢10.42021/04/22夜)

 

今日は、天気予報では晴れでしたが、午後から曇り、風が強くなってきました。暗くなるころから晴れてきましたが、風が強く、月のクレーターはゆらゆら動き回っていました。月面ではティコやコペルニクスが存在感を増しています。

 

2021-04-22-1133_9WAT2

月齢:10.376AL107PH+2xTeleplusPRO300

20210422203340秒ころ

月の位相:116.533°、月の輝面比:72.336

月の地心距離:378,242km、平均との比率:98.398%、月の高度:68.902°

以上、http://www.moonsystem.to/checkup2.cgiによる。

 


planet_spin167794

2021-04-22 11:33:40の月の自転軸(中央標準時 ΔT=70s

月の自転軸の北極方向角:21.245°

地球から見た月面中点の月面緯度:-6.555°、月面経度:-7.767°

太陽から見た月面中点の月面緯度:-1.03°、月面経度:55.61°     

以上、http://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/moon_spin.cgi による。

 

撮影日時:20210422203340ころ(RAW16SER形式で256Frames

露出時間等:25msecGain99)で256枚位撮影(SharpCap3.2)し、Registax205枚を自動選択してスタック合成

望遠鏡:AL107PH (D107mmf700mm)2xTeleplusPRO300

架台:AZ-EQ6GT月速度駆動

カメラ:ZWO ASI071MC-CRAW16Gain99SER

画像処理:Registaxでスタック、wavelet処理、GIMPでレベル・彩度調整等

トリミング:2987ピクセルx2987ピクセル(約35'×35'

場所 自宅スカイバルコニー観測所

その他

 

月齢9.42021/04/21夜)

 

今日は風もなく暖かな一日でした。その分、望遠鏡などを格納してあるスカイバルコニー準備室の気温が上がってしまい、望遠鏡を外に出した後の温度順応に時間がかかってしまいました。

昨日のピント位置のままだと、最初ぼけていますが、徐々にピントが合っていく様子が面白いです。全体にこんにゃくのようにゆらゆらする画像が落ち着くまで、かなり時間がかかってしまいました。

月面では、コペルニクスが夜明けです。南部ではティコがくっきりとした円形を見せています。

 

2021-04-21-1213_1WA

月齢:9.403AL107PH+2xTeleplusPRO300

20210421211255秒ころ

月の位相:104.486°、月の輝面比:62.507

月の地心距離:384,291km、平均との比率:99.972%、月の高度:57.908°

以上、http://www.moonsystem.to/checkup2.cgi による。

 

planet_spin385788

2021/04/21    21:12:55の月の自転軸(中央標準時 ΔT=70s

月の自転軸の北極方向角:18.536°

地球から見た月面中点の月面緯度:-6.055°、月面経度:-7.975°

太陽から見た月面中点の月面緯度:-1.05°、月面経度:67.46°     

以上、http://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/moon_spin.cgi による。

                                           

撮影日時:20210421211255ころ(RAW16SER形式で256Frames

露出時間等:25msecGain99)で256枚位撮影(SharpCap3.2)し、Registax205枚を自動選択してスタック合成

望遠鏡:AL107PH (D107mmf700mm)2xTeleplusPRO300

架台:AZ-EQ6GT月速度駆動

カメラ:ZWO ASI071MC-CRAW16Gain99SER

画像処理:Registaxでスタック、wavelet処理、GIMPでレベル・彩度調整等

トリミング:2987ピクセルx2987ピクセル(約35'×35'

場所 自宅スカイバルコニー観測所

その他

 

ZWO ASI071MC-Cool]

Debayer Preview=On

Pan=832

Tilt=0

Output Format=SER file (*.ser)

Binning=1

Capture Area=3280x3284

Colour Space=RAW16

Hardware Binning=Off

Turbo USB=80(Auto)

Flip=None

Frame Rate Limit=Maximum

Gain=99

Exposure=0.025

Timestamp Frames=Off

White Bal (B)=94(Auto)

White Bal (R)=41(Auto)

Brightness=39

Anti Dew Heater=On

Temperature=0

Cooler Power=37

Target Temperature=0

Cooler=On

Auto Exp Max Gain=300

Auto Exp Max Exp M S=30000

Auto Exp Target Brightness=100

Mono Bin=Off

Banding Threshold=35

Banding Suppression=0

Apply Flat=None

Subtract Dark=None

#Black Point

Display Black Point=0.001953125

#MidTone Point

Display MidTone Point=0.369804372460905

#White Point

Display White Point=0.998046875

Notes=

TimeStamp=2021-04-21T12:12:55.3537603Z

SharpCapVersion=3.2.6482.0

 

月齢8.32021/04/20夕)

ほぼ上弦の月です。直線の壁が境界線近くにあります。かけ際が見事な眺めです。

 

2021-04-20-1042_7WA

月齢:8.340AL107PH+2xTeleplusPRO300

20210420194231秒ころ

月の位相:91.800°、月の輝面比:51.570

月の地心距離:390,471km、平均との比率:101.579%、月の高度:66.775°

以上、http://www.moonsystem.to/checkup2.cgiによる。

 


planet_spin544894

2021-04-20 10:42:00の月の自転軸(中央標準時 ΔT=70s

月の自転軸の北極方向角:14.465°

地球から見た月面中点の月面緯度:-5.189°、月面経度:-7.706°

太陽から見た月面中点の月面緯度:-1.07°、月面経度:80.43°     

以上、http://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/moon_spin.cgi による。

                                           

撮影日時:20210420194231ころ(RAW16SER形式で256Frames

露出時間等:40msecGain99)で256枚位撮影(SharpCap3.2)し、Registax206枚を自動選択してスタック合成

望遠鏡:AL107PH (D107mmf700mm)2xTeleplusPRO300

架台:AZ-EQ6GT月速度駆動

カメラ:ZWO ASI071MC-CRAW16Gain99SER

画像処理: Registaxでスタック、wavelet処理、GIMPでレベル・彩度調整等

トリミング:2987ピクセルx2987ピクセル(約35'×35'

場所 自宅スカイバルコニー観測所

その他

 

 

 

[ZWO ASI071MC-Cool]

Debayer Preview=On

Pan=832

Tilt=0

Output Format=SER file (*.ser)

Binning=1

Capture Area=3280x3284

Colour Space=RAW16

Hardware Binning=Off

Turbo USB=80(Auto)

Flip=None

Frame Rate Limit=Maximum

Gain=99

Exposure=0.04

Timestamp Frames=Off

White Bal (B)=92(Auto)

White Bal (R)=47(Auto)

Brightness=38

Anti Dew Heater=On

Temperature=-4.9

Cooler Power=62

Target Temperature=-5

Cooler=On

Auto Exp Max Gain=300

Auto Exp Max Exp M S=30000

Auto Exp Target Brightness=100

Mono Bin=Off

Banding Threshold=35

Banding Suppression=0

Apply Flat=None

Subtract Dark=None

#Black Point

Display Black Point=0

#MidTone Point

Display MidTone Point=0.5

#White Point

Display White Point=1

Notes=

TimeStamp=2021-04-20T10:42:31.0956652Z

SharpCapVersion=3.2.6482.0

 

月齢7.32021/04/19夕)

 

久しぶりの月面撮影です。上弦1日前の月です。このころは中央部の印影が強く出ていて見ていて迫力があります。ふちに近い部分は露出オーバーになっています。

月面撮影リハビリ中で、まだHDR環境が整っていません。

 

現在の月面撮影環境は、望遠鏡等を屋上のスカイバルコニーに置いて、USBケーブル等を約10m引き回して室内から制御しています。

カメラはASI071MC-Cで、一世代前のものになります。USB3.0ですが、距離が長いせいか、若干転送速度が遅い気がします。SharpCap3.2を用いて3280×3284ピクセルで、8.4FPS程度です。

ピント合わせは、自作のフォーカサーで手元から行います。室内から大画面モニターで確認できるので快適です。一応、ソフトはASCOM互換のSGLをネットから拾ってきたものにLCD表示とINOUTの押しボタン機能を付けて手動化したものですが、USB経由でASCOM互換の制御もできるはずなので検討中です。

赤道儀(AZ-EQ6GT)の制御は、SynScan-WiFiとスマホのSynScan Proで行っています。以前はGPS付きのハンドコントローラーを使っていましたが押しボタンの接触が悪くなったため変更しました。USBダイレクトケーブルを使えば適当な天文ソフトで制御できるようなので検討中です。

 

2021-04-19-1007_8BW_TA

月齢:7.316AL107PH+2xTeleplusPRO300

20210419190727秒ころ

月の位相:79.988°、月の輝面比:41.307

月の地心距離:395,651km、平均との比率:102.927%、月の高度:64.363°

以上、http://www.moonsystem.to/checkup2.cgiによる。

 

planet_spin202540

2021/04/19 19:07:27の月の自転軸(中央標準時 ΔT=70s

月の自転軸の北極方向角:9.728°

地球から見た月面中点の月面緯度:-4.109°、月面経度:-7.023° 

太陽から見た月面中点の月面緯度:-1.09°、月面経度:92.92°                

以上、http://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/moon_spin.cgi による。

 

撮影日時:20210419190727ころ(RAW16SER形式で256Frames

露出時間等:45.0msecGain99)で256枚記録(SharpCap3.2)し、Registax205枚を自動選択してスタック合成

望遠鏡:AL107PH (D107mmf700mm)2xTeleplusPRO300

架台:AZ-EQ6GT月速度駆動

カメラ:ZWO ASI071MC-CRAW16Gain99SER

画像処理:Registaxでスタック、wavelet処理、GIMPでレベル・彩度調整等

トリミング:2987ピクセルx2987ピクセル(約35'×35'

場所 自宅スカイバルコニー観測所

その他

 

 

[ZWO ASI071MC-Cool]

Debayer Preview=On

Pan=832

Tilt=0

Output Format=SER file (*.ser)

Binning=1

Capture Area=3280x3284

Colour Space=RAW16

Hardware Binning=Off

Turbo USB=80(Auto)

Flip=None

Frame Rate Limit=Maximum

Gain=99

Exposure=0.045

Timestamp Frames=Off

White Bal (B)=96(Auto)

White Bal (R)=39(Auto)

Brightness=38

Anti Dew Heater=Off

Temperature=28.6

Cooler Power=0

Target Temperature=-20

Cooler=Off

Auto Exp Max Gain=300

Auto Exp Max Exp M S=30000

Auto Exp Target Brightness=100

Mono Bin=Off

Banding Threshold=35

Banding Suppression=0

Apply Flat=None

Subtract Dark=None

#Black Point

Display Black Point=0

#MidTone Point

Display MidTone Point=0.5

#White Point

Display White Point=1

Notes=

TimeStamp=2021-04-19T10:07:27.3721438Z

SharpCapVersion=3.2.6482.0

 

M81M822021/02/19夜)

 

なぜか、SI9でダーク、フラット画像を用いた処理をしようとすると、ほとんど真っ白になってしまいましたので、ダーク、フラット無しでです。SI9をインストールしてからまだ数日しかたっていませんが早くも謎のトラブルにみまわれてしまいました。

 

M81M82は位置は赤緯69度で、メシエ天体の中では最も高緯度の銀河です。2つの銀河は実際にも近くにあるらしく、M82の変形はM81との重力の相互座用のためだそうです。この写真ではそこまではわかりません。上がM82、下がM81になります。

 


M81M82_NoDkNoFt
 

M81NGC3031)、M82NGC3034

撮影時刻:202121922h19m23s24h19m25s(露出開始時刻)

露出:120sec露光で60枚撮影(総露出時間:2h00m

撮影光学系:CANON EF 200mmF2.85.6

カメラ:CANON EOS 60DaISO1600LPR-Nフィルタ内臓

架台等:AZ-EQ6GT恒星時駆動

画像処理:SI9でコンポジット(Light60枚、Dark0枚、Flat0枚)、トーンカーブ調整等

撮影場所:自宅スカイバルコニー観測所(茨城県つくば市)

 

 

北アメリカ星雲(NGC7000、ペリカン星雲(IC5067, 5070)(2021/02/20未明)

 

20日の明け方は、-2℃くらいで昨日と同じでしたが、昨日と違って霜が降りていました。昼間の湿度が違いとか、風などの条件に違いでしょうか。レンズはヒーターがあるので大丈夫でしたが、ボディ等には降霜していました。手すりなどにはしっかりと1~2mmの厚さで着いていました。

 

明け方の東天には、はくちょう座が上ってきていますが、長時間撮影はまだ難しいようです。途中で薄明が始まってしまいます。

北アメリカ星雲は、40数年前に103aE2475等の銀塩フィルムで撮影したものでしたがそれ以来です。左下には市街光+薄明のカブリがかなりあります。右上の明るい星はデネブです。

撮影時の露出は2分間、ダーク、フラットありです。


20210220_NGC7000_SI9DkFtA
 

北アメリカ星雲(NGC7000)、ペリカン星雲(IC5067, 5070

撮影時刻:202122003h38m26s05h09m59s(露出開始時刻)

露出:120sec露光で46枚撮影(総露出時間:1h32m

撮影光学系:CANON EF 200mmF2.85.6

カメラ:CANON EOS 60DaISO1600LPR-Nフィルタ内臓

架台等:AZ-EQ6GT恒星時駆動

画像処理:SI9でコンポジット(Light:画像46枚、Dark8枚、Flat8枚)、トーンカーブ調整等

撮影場所:自宅スカイバルコニー観測所(茨城県つくば市)

 

 

バラ星雲等(2021/02/18夜)

バラ星雲(NGC2237、2238、2239、2246)+NGC2244(散開星団)

 

SI9勉強中です。スカイフラットを撮影して、処理してみました。

撮影時の露出は2倍にして2分間です。ダークもフラットも同じ露出です。フラットはレンズに半透明のポリ袋をかぶせて撮影したものです。気温は約0℃でした。ダークもレンズにキャップをして順次撮影したものです。対象の撮影に3時間かかっているので、その間に気温変化しているはずでダーク画像はいつ取得するか要検討かもしれません。フラットを撮影しても下の方は市街光の影響が取り切れていないのだと思います。一部は天の川のせいかもしれません。

 

20210218_Rosetta_SI9DkFt2

バラ星雲(NGC2237223822392246)+NGC2244(散開星団)

撮影時刻:202121820h08m43s23h34m45s(露出開始時刻)

露出:120sec露光で99枚撮影(総露出時間:3h18m

撮影光学系:CANON EF 200mmF2.85.6

カメラ:CANON EOS 60DaISO1600LPR-Nフィルタ内臓

架台等:AZ-EQ6GT恒星時駆動

画像処理:SI9でコンポジット(Light:画像99Dark8枚、Flat8枚)、トーンカーブ調整等

撮影場所:自宅スカイバルコニー観測所(茨城県つくば市)

 

 

Stella Image 92021/02/16

 

星雲等の撮影はしばらく中断していました。赤道儀の据え付け直しや体調等もありましたが。思いのほかブランクが長くなってしまいました。老人性鬱だったかもしれません。

 

その原因の一つに、Deep Sky Stackerでのコンポジットがうまくいかなくなったことがあります。以前はさほど問題なくできていたのですが、何かの設定を間違ったらしく、よく皆様が言っているように、色がうまく出なくなってしまいました。特にEOSRAW画像などはうまくいきません。

またDSSの操作パネルの文字が枠からはみ出してしまって一部の操作ができなくなっていました。これはシステムフォントのせいかも知れず、英文字Windowsなら良いのかもしれません。

 そんなこんなで、グダグダといじり回していたのですが、我慢できなくなって、Stella Image 9をダウンロードしてしまいました。約30k円でした。

 

早速ですが、ありふれた対象ですが、オリオン大星雲、バラ星雲、干潟星雲などを撮影して、SI9で処理してみました。結果的には、いままでDSSGIMP等で苦労していたのが何だったのかという思いでした。

 

詳細な使用方法を学習するにはまだ時間がかかりそうなので、自動処理モードでコンポジットした後、軽く、シャドウを落とし、中間調、ハイライトを上げてコントラストを上げただけの画像処理をすることにしました。

全体に、フラット処理が課題のようです。

 

オリオン大星雲は、馬頭星雲と両方見えるようにするのは、もっとテクニックが必要なようです。随分と思っていたのとは違った出来栄えになってしまいました。

 

魔女の横顔星雲はリゲルの北西のエリダヌス座にあります。輝線星雲ではなく反射星雲(リゲルの光を反射)なので、LPR-Nフィルタの恩恵があまりないのかもしれません。

 

バラ星雲は、大体こんなもんでしょうか。空の明るさに偏りがあるので、通常のフラット画像では無理ですが、フラットエイド併用なら何とかなるかも?

 

バラ星雲の北には、クリスマスツリー星団とコーン星雲があります。

 

 

 M42_20210215_200mmSI9A

オリオン大星雲(M42NGC1976)、M43NGC1982)等)

撮影時刻:2021215195415秒>214305秒(最初と最後のコマの撮影開始時間)(数秒インターバルあり)

露出:約60sec露光で100枚撮影(総露出時間:100 min

撮影光学系:CANON EF 200mmF2.85.6

カメラ:CANON EOS 60DaISO1600LPR-Nフィルタ内臓

架台等:AZ-EQ6GT恒星時駆動

画像処理:SI9でコンポジット(Light画像:撮影枚数と同じ、Dark画像10Flat無し)

撮影場所:自宅スカイバルコニー観測所(茨城県つくば市)

 

 

20210217_IC2118

魔女の横顔星雲(IC 2118)のはず?

撮影時刻:2021216191113秒>210106

露出:約60sec露光で93枚撮影(総露出時間:93min

以下同じ

 




Rosetta_20210215_SI9A

バラ星雲(NGC2237223822392246)+NGC2244(散開星団)

撮影時刻:2021216211034秒>242631

露出:約60sec露光で93枚撮影(総露出時間:93min

以下同じ

 

NGC6664_200F56SI9DkFt

クリスマスツリー星団とコーン星雲(NGC 2264

撮影時刻:2021217202715秒>225829

露出:約120sec露光で70枚撮影(総露出時間:140min

以下同じ

 


 

光害除去フィルター(2021/02/13

 

私が住んでいるつくば市は、東京からおよそ60km北東ですが、鉄道で言えば、つくばエクスプレスのつくば駅秋葉原駅間が63kmです。

 

当然、夜空は結構明るいです。以前から光害除去フィルターは使用していましたが、今回、Optolong社の。L-eNhanceと、Hα(7nm)を入手しました。L-eXtremeの方がより効果が高いのですが、高価です。なおL-eNhanceAliExpressなら16k円でした。

DSC_0059

 

これらの分光特性は、スペックシートに描かれているのですが、以前に簡易分光器を使って、CLS-CCDLPR-Nの分光特性を確認してみたことがあるので、今回も同様に簡易分光器で調べてみました。なお、簡易分光器の調整不足で各画像の波長のゼロ点は若干ずれてしまっています。また、撮影に用いたカメラはEOS60Daなので、分光感度が普通のかめらより赤の方に伸びています。

 

最初に、基準用にフィルター無しの太陽光の分光特性です。いくつかのフラウンホーファー線が確認できますので、これを波長基準にすることができます。

 

1_NoFilterAP_8.0s_ISO1600

次に今回注目のL-eNhanceです。酸素のOiiiHβを透過する500nm付近と、Hαの付近の2カ所だけ光を透過するようです。確かにそのように見えます。

2_L-eNhanceAP_8.0s_ISO1600

 

以前から持っていたLPR-Nの分光透過率を再掲します。こちらは、光害のもととなる光源(水銀灯?)の特性に合わせていくつかの波長帯域をカットしています。今風に言えばマイルドな光害カットフィルターになるかと思います。

下に、家の前にある街灯(水銀灯)を調べてみました。水銀灯の輝線がLPR-Nでカットされる波長帯域とほぼ一致していることがわかります。

3_LPR-NAP_8.0s_ISO1600
4_MarcuryLampAP

 

 

少し前に購入したものですが、ナローバンドのHα(7nm)のフィルターです。

4_HaAP_10.0s_ISO1600

 

最後の懐かしの、SR64フィルターです。昔103aEフィルムや2475フィルムと組み合わせてナンチャッテナローバンド撮影に使っていたものです。

5_SR64AP_8.0s_ISO1600

 

共通データ

カメラ:EOS60Da

レンズ:Ai-Nikkor 35mmF2F16

回折格子:500/mm(レプリカ)

スリット幅:90μm(公称値)?

 

参考

光害除去フィルター(3)透過特性の観察(2016/03/05

http://thought-of-stars.blog.jp/archives/722017.html

 

光害除去フィルター(4)-脱線(簡易分光器の直線性)(2016/03/18

http://thought-of-stars.blog.jp/archives/722020.html

 

 

C11用フードの自作(2020/11/20

 

火星を見ていてしばらくすると、補正板に夜露が着いてしまします。ドライヤーで熱風を当てて曇りを消していたのですが、そのあと、像が落ち着くまでが大変です。何のための温度順応なのだかわかりません。

ドライヤー以外の対策としては、長めのフードを付ける、熱風ではなく乾燥空気を供給するなどが考えられます。C11のように補正板がほぼむき出しの場合は、ある程度フードを延長しないと乾燥空気を供給してもあまり効果がないのではないかと思われますのでいずれにしてフードがあったほうが良いです。

 

C11用フードは、簡単な塩ビシート巻き付けタイプから、FRP製のものなど、数種類が8千円から2万円程度で市販されておりますが、簡単なものなので自作してみました。

 

材質は、扱いやすいプラダン(プラスチック段ボール?)を用いました。厚さ4㎜、1820mm×910mmの黒のポリプロピレン製です。ホームセンターで約800円でした。その他プロプロピレン用の接着剤を何本か準備しました。

 

100mmくらいに切ったプラダンを補正板のセルに数回巻き付けて取り付けたときに安定するようにします。なお、1周ごとに円周の長さが変わってくるので最終的には現物合わせで調節しました。

プラダンは、段ボールと同じように内部に波状の板が入っていますので、3本に1本程度の割合であらかじめ筋を付けておくと、巻き付けたときにスムースに鏡筒に沿って円筒状になってくれます。この筋付け作業は地味に根気がいります。

 

 

まだ接着剤の養生中なので、カラーゴム糸で固定しています。思いのほか良い感じに出来上がりました。プラダン1枚分ちょうど使い切った感じです。

フード全景1


 

C11に取り付ける方です。補強してあります。

フード基部

 

 

 

C11に取り付ける部分は、補強のほか、鏡筒取り付けレール(アリ型)のための切れ込みや、フードが傾かないようにするためのガイドなど、細かな工作もしてみました。

この部分の内径は補正板セルの外径とほぼ同じですが、セルにはねじの頭が数本出ているので、ぎゅっと押し込むことで良い具合に固定されます。

フード基部拡大

 

 

 

諸元

主鏡セル側  内径320mm、外径376mm

補正板セル側 内径360mm、外径376mm

フード全長  550mm(うち70mmは補正板セルとの重なり部分)

有効長    480mm(実際にフードが延長された長さ)

 

 

原材料費自体は2千円程度でしたが、人件費などを考えると市販品1万円は多忙な方にはリーズナブルかもしれません。


C11の副鏡光軸修正ねじ(2020/11/20)

 

C11の副鏡の光軸は毎回星像テストして調整したほうが良さそうですが、ねじの頭が小さな+ねじなので、ドライバーを差し込むのに若干苦労しています。

何気なしに協栄さんのホームページを見ていたら、交換用のツマミの大きなものが販売されていました。ただし、多くの国内ショップでは、3個一組で約3800円と高価です。幸い、手元のC11の場合はインチねじではなくメートルねじの可能性もあるようなので、ホームセンターで探せば似たようなものが見つかりそうな気がします。

 

http://www.bobsknobs.com/SCT/page25/C11.html

英文説明を読むと、メートルねじとインチねじの両方の可能性があるようです。

 

 

国内では、いくつかのショップで取り扱っているようです。

 

https://www.kyoei-osaka.jp/SHOP/bobsknobs-screws.html

 

http://kokusai-kohki.com/products/Bobknob.html

 

 

 光軸修正ねじC11用


で、C11faster用が適合するようです。






 

しばらく、M-GENを使っていなかったので、ソフトのバージョンアップをチェックしたところ、製品自体がバージョンアップされていたようです。

 

https://en.lacerta-optics.com/MGEN-3_Lacerta-MGEN-3-Autoguider-A

 

https://www.teleskop-express.de/shop/product_info.php/info/p11735_LACERTA-MGEN-3-Autoguider-der-neuesten-Generation-mit-A-I-.html

 

・ソフト面ではAIベースのマルチスターガイドがかなり改良されたとあります。

・ディスプレイがカラーになり大きくなっています。写真を見ると本体の5分の3くらいがディスプレイです。従来のM-GEN3分の1くらいですので、ざっくり倍近いです。

・ワンボタンでガイド開始とあります。

・センサーがAptina MTM09341.2メガピクセル)になり、高感度とリアルタイムのダーク減算で、いつでもガイド星が得られるということです。写真を見るとセンサー筐体は従来は円筒形でしたが、直方体になっています。

・マルチスターガイドで、サブピクセルの高精度のガイドができるようです。

Wifi内蔵のようです。

 

値段は税抜き588ユーロ(送料?)くらいです。日本国内価格ではどのくらいになるでしょうか。

 

 

最近ではクレイフォード型などをはじめとして、精密な焦点合わせが容易な接眼部が入手できます。高価ではありますが、フェザータッチと呼ばれるように像が暴れることなく焦点合わせができるようです。私も数年前にWilliam OpticsDDGと呼ばれるフォーカサーを入手し、パススモータードライブを自作して取り付けて、直接望遠鏡に触れることなく焦点合わせができるようにしておりました。当時は、望遠鏡はボーグ101EDでしたが。昨年C11を手に入れ、こちらに取り付けて快適な焦点合わせで、月面惑星などを観望しておりました。
 
火星も大接近の時期が近付いてきたので、CMOSカメラをつけて撮影にチャレンジしようと思っています。そこで、カメラが若干重いため(ASI071MC-CoolADCアダプターも奮発したところです)、荷重方向によってDDGがスリップして、焦点合わせができないことがありました。
 
DDGには摩擦調節用のねじがあり、締めることにより、多少回転が重くなるものの、スリップを抑えることができます。調子に乗って、もう少し行けるかな、と締めていったところ、パキンッという不吉な音が・・。壊れました。どんな状況か調べるために分解してみると、ベアリングのつばが割れてしまっています。
 

DDGの外観は次のようなものです。焦点合わせノブの片側は遊星歯車的な減速機構が付いています。デジタルノギス的な移動量表示回路が付いています。
イメージ 1

イメージ 2



裏から見ると、ローラーシャフトをレール面に押し付ける圧力を調節するネジが付いています。(レールとローラーシャフトの関係は、力の伝達機構が、摩擦か歯車のかみ合わせかの違いはありますが、ラックとピニオンの関係のようなものです。)
イメージ 3


この際なので、分解してみます。

イメージ 4



焦点合わせノブが付いている黒い部分が4本のネジで接眼部外筒に止められていますが、これを外すだけでは、ドロチューブとクレイフォード部分が分解できず、外筒から取り出せません。後で出てくるベアリングの固定ネジの2本程度を緩めると、ドロチューブとクレイフォード部分が外れるようになります。
  
構造としては、接眼筒が、平らなレールに載っており、そのレールを、左右から4個のベアリングで支えて光軸方向に滑らかに動かすとともに、レールの他の方向の動き(感覚的に上下動)はベアリングのつばと白いプラスチックの押板で動きを制限するようになっています。
イメージ 5

イメージ 6

 
 
 
つばのある方向と逆の動きは、フォーカスノブの回転軸を、摩擦調節用のプラスチック板を摩擦調節用のねじで押しているような構造です。簡略化されていますが、超精密工作機械に使われているトラクションドライブと呼ばれる構造ですね。本来の構造では、回転軸と反対側も耐荷重の大きな(エア)ベアリングなどで抑えるのですが、少し設計思想が違うようです。無理をしてはいけないようでした。
 
押しすぎたため、ツバの一つが欠けてしまいました。写真の下の方のベアリングのツバが半分くらい欠けています。部品の入手は困難そうで、当面修理の目途はありません。
イメージ 7



 
さて、C11は主鏡駆動の焦点合わせが標準で組み込まれているのですが、工夫しないと電動化が難しく、悩んでいます。火星のころは暖かいので、パソコンもその他の装置も望遠鏡近くの屋外に持ち出せば何とかなりそうですが、ちょっと残念です。経済的には立ち直れないくらい残念です。
 
 

今回は、アライメントの確認をしてみました。また、最後に電源を切るときの動作も確認しました
最初に、接続までの手順は、同じです。前回と同じです。
イメージ 1

 
適切な赤道儀が接続されていると、「アライメント」が選択できるようになっています。
イメージ 2

アライメントは、ワンスター、ブライトスター、ツースター、スリースターのモードが選択できます。なお、一度スリースターアライメントの練習をしてからスクリーンショットを撮影したので、中央上部に「★★★」が表示されていますが、アライメントをしていない状態では、ここには何も表示されません。試していませんが、モードによって表示され方が違うかもしれません。
 
ここでは、スリースターアライメントをしてみました。アライメントに必要な三つの星を最初に全部選択します。一つ目、二つ目、三つ目の候補が表示されます。星の名の列の右端に、光度(等級)と適性が表示されます。適性は5段階で、5が一番上です。候補のどれも5なので、一番明るいシリウスを選択します。「>」を押すと、星の詳細情報が表示されます。
イメージ 3

 
続いて二つ目を選択します。候補が絞られています。適性値の高いMenkarを選びます。
イメージ 4

 
最後に三つ目です。望遠鏡の位置が赤道儀に対して東西反対の半球から選ばれます。適性値は同じくらいですので、明るいプロキオンを選びました。
イメージ 5

 
三つ選び終わると、確認画面が出ますので、良ければ、「アライメントをはじめる」を押します。
イメージ 6

高速で望遠鏡が動き出すので気を付けてください。導入中は次のような画面が出ます。
イメージ 7

 
移動が終わると、手動調整画面になります。矢印キーで微調整して、良ければ真ん中の、「〇に☆」を押すと次の星野導入になります。ここでも高速で望遠鏡が動き出します。なお、バックラッシュ対策で、最後に上、右のキーを押して微調整が終わるようにします。反対方向に動かしたままだと、キーが薄赤色になって、警告されます。
イメージ 8

 
次の星が導入中です。
イメージ 9

 
同様に、微調整します。
イメージ 10

 
終われば、3っつ目の星の導入動作が始まりますが、この時、望遠鏡が極軸の反対側に移動するので、動きが大きくなります。気を付けてください。
イメージ 11

 
 
イメージ 12

 
うまくいけば、次の画面に戻りますが、一瞬、アライメントが成功した旨の表示がされ、画面上中央に「★★★」と表示されます。
イメージ 13
 
 
次に、電源を切るときの操作です。SynScanコントローラーでは、ユーティリティメニューの中のパーク機能です。
 
初期画面から、「ユーティリティ」を選択し、その中の「ハイバーネート」を選択します。
イメージ 14

 
 
次のような画面が出ますが、ここでは、ホームポジションを選びました。
イメージ 15

 
「ホームポジション」を押すと、望遠鏡が上になる、いわゆる「ホームポジション」に高速移動を始めます。
イメージ 16

 
 
ホームポジションに移動し終わると、そのデータが保存されるようです。
イメージ 17

 
次に、赤道儀を使うときには、次のように、データ復元するかどうか聞かれるようになります。SynScanコントローラーで、ホームポジションから始めるのかどうか聞かれるのと同じだと思います。
イメージ 18

 
また、追尾速度ですが、ユーティリティ画面の上の行の真ん中の「>>>(追尾)」を押すと、追尾しない、恒星時、太陽時、月時が選べます。他はこれからしらべます。
 
イメージ 19

 
 
 
*とりあえずのまとめ
こうして使ってみると、機能的には従来のSynScanコントローラーとほぼ同じか、より便利になったと思います。
 
また、スマホの、SkySafariアプリと連携することも可能とのことです。
 
唯一、実際に使ってみて残念だったのは、スマホ画面はブラインドタッチが難しいので、導入動作の時に矢印キーを押すとき、いちいち見て確認しないと意図しない方向に動いてしまうことがあることです。慣れれば何とかなるのかも知れませんが、当たり前のことに実際に使ってみて初めて気が付きました。
 
しばらく使ってみて、また補足することがあれば、追加したいと思います。
 
 
 

*日本国内で認証されていない(「技術基準適合マーク」http://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/inbound/__icsFiles/artimage/2016/02/25/c_wifi/01_1.pngが付いていない)海外製のWi-Fi機器を使用することは電波法違反という犯罪になるそうです。(短期滞在外国人旅行者には例外規定があるそうです。)大抵は相互認証等により適合証明(または認定)されており問題ないはずですが念のためご注意ください。本製品には、技適マークR206-000519が付いていました。

 
 

今回は、スマホとWiFi接続してみました。
まず、SynScanWiFiAZ-EQ6GT本体にケーブルで接続しました。
 
そして、SynScanProを立ち上げて、初期画面で、一番上の中央の「接続する」を押します。なお、作業したのは昼間だったので画面表示は自動で日中モードになっています。
 
イメージ 1

 
スマホのWiFi接続設定は、ONにしておいてください。
別のWiFi接続が優先されている場合は、「デバイスが見つかりません」と表示されます。
イメージ 2

 
そこで、画面の緑文字の「WiFi SSID」のところをクリックすると、スマホのWiFi設定画面になります。
イメージ 3

  
SynScan_WiFi_ce51」というものがあるので、接続をこちらに切り替えます。
なお、SynScanWIFiは初期設定のままです。モードはAPモードで、パスワード無しです。理解せずに変更すると接続できなくなると困るので、とりあえずそのままにしておきます。「接続先にインターネット接続がありません」と表示されますが、とりあえず無視します。
イメージ 4


 
元に戻ると、SSIDが「SynScan_WiFi_ce51」になったので、「デバイスを探す」をクリックします。
イメージ 5

 
 
すると「ネットワーク内のデバイス」として、AZ-EQ6が表示されるようになりますので、これを選択します。
イメージ 6


 
「デバイスを探す」の表示が「接続する」に変わりますので、これをクリックします。
 
イメージ 7


 
赤道儀によると思いますが、AZ-EQ6の場合、経緯台モードか、赤道儀モードか、聞いてくるので、赤道儀モードを選びました。
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それから、初期画面に戻り、「セッティング」をクリックます。中央一番上の表示が「接続する」から「AZ-EQ6(赤道儀)」に変わっています。
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更に「WiFiセッティング」をクリックすると、SynScanWiFi本体の設定ができます。デフォルトでは、APモードが有効になっており、パスワードは設定されていません。
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なお、何か間違うと、最悪、しばらくの間接続できなくなるので、セッティングを変更するのは、よく理解してからにした方がよいでしょう。
 
APモードというのは、たとえて言えば、SynScanWiFiがハブで、スマホがパソコンになっているような感じです。ステーションモードというのは、別にWiFiルーターがあって、それに、SynScanWiFiとスマホが両方ともぶら下がるような感じです。野外では別途WiFiルーターを設置するのもめんどうなので、APモードでよいかと思います。(インターネット接続ができないのが欠点)
 自宅などでネット環境を重視する場合はステーションモードで設定すると良いかもしれませんが、そっち側のWiFiルーターに接続するためのパスワード設定などが必要になります。
 
これで、接続ができ、スマホのSynScanProで、AZ-EQ6GTが制御できるようになりました。とりあえず、方向キーを押すと、モーターが回り、鏡筒の方向が変わるのが確認できました。
 
次は夜になるのを待って、アライメント等をしてみたいと思います。
 
 
 
 
 

*日本国内で認証されていない(「技術基準適合マーク」http://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/inbound/__icsFiles/artimage/2016/02/25/c_wifi/01_1.pngが付いていない)海外製のWi-Fi機器を使用することは電波法違反という犯罪になるそうです。(短期滞在外国人旅行者には例外規定があるそうです。)大抵は相互認証等により適合証明(または認定)されており問題ないはずですが念のためご注意ください。本製品には、技適マークR206-000519が付いていました。

 
 

*日本国内で認証されていない(「技術基準適合マーク」http://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/inbound/__icsFiles/artimage/2016/02/25/c_wifi/01_1.pngが付いていない)海外製のWi-Fi機器を使用することは電波法違反という犯罪になるそうです。(短期滞在外国人旅行者には例外規定があるそうです。)大抵は相互認証等により適合証明(または認定)されており問題ないはずですが念のためご注意ください。本製品には、技適マークR206-000519が付いていました
 
 最近、SynScanコントローラーの調子がやや悪いです。具体的には、147という左の縦の列のボタンは、かなり強く押すか、押しながらぐりぐり動かさないと反応しなくなっています。また、シャッターコントロール機能のうち、インターバル機能が文字化けして働いてくれません。また、GPSユニットもカバーが割れてしまい取扱注意状態です。
 
 SynScanコントローラーは買おうとすると結構高いようです。普通、単体では売っていないし。ASCOM経由で制御できないこともないのですが、たぶんPCへの負担が大きくなります。
 
 そこで何か便利なものがないかと思って「SynScan」で検索していたら「SynScanPro」というアプリが、Google Playにあることが分かりました。アンドロイドでもiOSでもそれぞれ用意されています。ただし、無線LAN接続なので、SynScanWiFiという無線LANアダプターが必要になります。探してみましたが日本国内ではまだ発売されていないようです。そこで、知る人ぞ知る、ドイツのTeleskop-Serviceから購入することにしました。支払いは、PayPalにしました。
 
メールには、
「支払い完了のメールは39日付けでした。
Teleskop-Service RansburgGmbHへのお支払いのご連絡
201839 8:16:23 JST 取引 ID:・・・・」
とありました。
 
本体68.07に対してDHL送料が€36.00で、合計€104.07\14024)でした。高い気もしますが、アプリは無料だし、スマホの位置情報機能が使えるので、別途SynScan用のGPSユニット(\16000くらい)を買わなくても良いのでトータルではまあ納得です。
手続き後の対応は早く、1週間もせずに314日に手元に届きました。
 
以下、DHLの追跡ページから抜粋。
Wed, 14.03.18 20:21 Japan
Theshipment has been successfully delivered
Fri,09.03.18 20:18 Aschheim, Germany
Theinternational shipment has been processed in the parcel center of origin
 
確かにドイツから来たようです。
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本体は全長5cmくらいと小さいです。ケーブルのコネクタはRJ-45です。付属のケーブルまたは、SynScanコントローラーのもともとのケーブルで赤道儀本体に接続します。RJ-45なので、例えばPCやハブのLANポートにも物理的には挿し込めてしまいますが、電気的には全く関係ないので、気を付けましょう。最悪壊れる危険があります。
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さて、SynScanWiFiの設定は、アプリ経由でスマホからしかできませんので、とりあえず、付属のケーブルでAZ-EQ6GT本体に接続するのみです。そのままだと若干ぶらぶらします。使用中に動いてもそれほど影響はないと思いますが、気になるようなら適当に固定すると良いでしょう。使い方はわかりませんが紐を通せる穴もあります。
 
 スマホに「SynScanPro」アプリをインストールします。Proのつかないものは経緯台用で、Proの付くこちらが赤道儀用とのことです。
スクリーンショットの左の上から2番目のアイコンがそうです。
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 起動すると次のような画面が出ます。
本当は最初に一番上中央の接続(WiFi設定)をしないといけないのですが、今回は、時間の都合でアプリの確認だけです。
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なお、写真の表示はナイトモードで赤いですが、日中用の普通っぽい表示モードもあります。画面は上半分がメニュー選択で、下半分が手動制御用の矢印キーです。真ん中に小さく「5」と出ていますが、移動速度です。矢印キーの上部枠外の白い「<」と「>」のキーで、移動速度の変更ができます。中央の数字が変化します。
移動方向は上下左右のみでなく、その間の斜めも含めて8方向のキーがあります。従来も2つのキーを同時に押すことで可能でしたが、移動速度が速いときに斜めを選ぶと、モーターが二つ同時に回るので消費電流が跳ね上がります。電源に不安のある場合は気を付けた方が良いでしょう。私の場合、冷却カメラのクーラーを付けたまま高速導入しようとすると電源が落ちてしまいます。
 
 接続前なので「アライメント」はできません。「恒星」では、太陽系、名前が付けられた恒星、二重星の3種類のメニューがあります。
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 「名前が付けられた星(Named Star)」では、その時に見える星が、明るい順に表示されます。従来のSynScanコントローラーの表示は一つずつなので、ずっと見やすく、選びやすいです。指タッチでスクロールできます。星を選択して導入できるのは同じです。
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次に、最初のメニュー画面に戻って「ディープスカイ」を選んでみます。なお、どこからでも、右下の丸印キーで一番初めのメニューに直接、戻れます。左上の←キーでは、概ねひとつ前の画面に戻れます。
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左上の「名前が付けられた天体」を選ぶと、その時見えるおすすめ的なディープスカイ天体が表示されます。
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また、「名前が付けられた天体」キーの下にあるのは検索画面です。メシエ、カドウェル、NGCICが選べ、番号を入れて検索できます。

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再び最初の画面に戻って、「セッティング」を選びます。
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各種設定ができるようですので、「観測地」を選択してみます。
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最初の「ロケーションセンサー」をオンにすると、スマホの位置情報が登録されます。表示の「黄緯」「黄経」は変ですね。英語モード(「セッティング」画面の「User Interface」で変更可能)で確認すると「Latitude」「Longitude」です。単に「緯度」「経度」で良いのでは?
 
「セッティング」画面の下の方に「助けて」とありますが、「Help」メニューが開けます。ここから先は英語でした。「Help」ではありますが、内容は取扱説明書も兼ねているように思えます。暗いところで紙のものを読むよりずっと楽で助かります。
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一番下に「Translation」を見ると日本語はAkira Watanabeさんでした。一部わかりにくいのがあるものの日本語だと大変わかりやすくて助かります。ありがとうございます。
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週末には、実際に接続してみたいと思います。
 
 
 
 

少し前に届いたC11XLTですが、赤道儀に載せてみました。大口径ですが、軽量で、赤道儀のバランスウェイトは標準付属のもの(5kg×2個+標準延長シャフト)でも余裕でバランスが取れました。カメラなどをつけてもちょうどピッタリくらいだと思います。
焦点距離が2800mmと長いので、視野が狭いかと思いましたが、2インチバレルのプローセル50mmなら56倍になり、余裕で満月全景も見えました。かなり眩しいです。ただし、ドロチューブのバッフルの構造上、2インチバレルだと、多分、周辺光量はそれなりに減光していると思います。それでも、気にはなるほどではありませんでした。
金星も見てみましたが風に揺らめいています。LV5mm560倍ですが、この辺りまでは実用的でしょう。ただ、高倍率にすると、光束が細くなるため、自分の眼球内の糸状物体の影が鮮明になってしまい、ゆらゆらと動き回るのが見えて具合が悪いです。年をとると色々問題がでてきますね。
目標は来年夏の火星観望ですが、それまでにC11XLTの使い方に習熟しておきたいと思います。
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 少し前ですが、こんな箱が届きました。
 
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実は、その前に、いつもの別のお店に注文したところ、次の日に売り切れ在庫なし、のつれないお返事が来ました。そこで、他のお店を探してようやく注文できましたが、そちらのお店も、今HPを見たら、すでに売り切れになっていました。同じような考え方の皆様が多いのでしょうか。普通そんなに売れるものではないと思うのですが。
 
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最初の写真の箱の左上に56-65と書いてありますが、多分、65個中の56番目ということではないかと思います。もう少し迷っていたら危なかったです。
なお、この時点で、ロスマンディ規格レールのものはまだ在庫がありました。
 
 
実は、昨年の火星を見ていましたが、やはり107mmの口径では限界があり、来年の大接近のときには、ぜひ大口径で見てみたいと思っており、それまでにはなんとかしたいと思っていました。
ミューロンやバイザックを始め、候補は色々ありますが、C11も惑星用としてはかなり使われているようです。特に軽量、コンパクト、さらに一番重要なことに、低価格であることは魅力です。
そしたら、決算セールでかなりのディスカウントがあり、今後の為替相場の見通しも不確実なところから、思い切って、今のうちに手に入れておこうと思ったわけです。
 
 まだ、しばらく、冬型のうちは期待できませんが、まずはもう少ししたら木星辺りから初めてみたいと思いますので、撮影光学系も準備していきたいと思います。
 
 

 
 これを使おうというわけではありませんが、面白かったので備忘録です。
 
スカイバルコニーでは、普通に三脚付きの赤道儀を置いていますが、手狭なので、ピラー脚にしたいと思っています。安定性を考えて普通のピラー脚で良いか、もう少し工夫すべきか考えて、いろいろ検討、調査をしていたところ、M-GENで有名なラセルタから、以下のようなアダプターが販売されていることがわかりました。
 
EQ6用コンクリートピラーアダプター。
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コンクリート柱を流し込むときに、このアダプターの下半分を埋め込んでしまうというものです。固定するならかなり安定したものになりそうですが、思っていてもなかなか実行しないかも知れません。
 
全長が50cmくらいで、そのうち、30cm以上をコンクリートの中に埋め込むようです。直径は20cmというので、少し大きめです。これで、200ユーロ弱+送料ですが、微妙な値段ですね。
 
赤道儀の三脚をたたんだ状態で、下半分をコンクリートに埋め込んでしまう、というアイデアを見たことがありますが、それよりは穏やかだと思います。
 
 コンクリートを固めて構造部品を作るというのは、意外と良い考え方ではないかと思います。金属の鋳物は普通の人には無理(*)ですが、コンクリートならなんとかなりそうな気がします。比重はアルミと同じくらいで熱膨張率は鉄と同じくらいだと思いました。
 
(*)小さなものなら、アルミ鋳物はアマチュアでも可能みたいです。電気炉がなくても七輪改造で行けるようです。【検索】「アルミ鋳物 七輪」
 

(屋根裏改造は、家族の心配を考慮して、プロのリフォーム屋さんにお願いしています。)
 

屋根の塗装やサイディング工事も終わりました。外から見るとロフト部分が目立ちます。
右側の囲い部分が約5平米のオープンスペースです。
赤道儀の設置や雨除けなどこれからになります。楽しみです。
 
 
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なお、これまでは、赤丸のところにあるベランダ柵ピラーに赤道儀を載せていました。視界はずっと拡がりました。

昔の写真です。
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(屋根裏改造は、家族の心配を考慮して、プロのリフォーム屋さんにお願いしています。)
 
屋根裏ロフトからバルコニーに出るドアが付きました。外部の床面防水加工もできたようです。

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ドアを開けてみます。正面は、真東から27度位北に向いています。
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北の方には、筑波山が見えます。
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ほぼ東の方向は、電柱が多いですね。


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南方向はまあまあです。

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西の方向は、ロフトの屋根があります。望遠鏡の架台の高さが「課題」です。ロフトの居住性を良くしすぎたかも知れません。南西方向は東京方面なのであまり重視はしていないのですが。
 

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・・・・やはり、スライディングルーフでも載せてしまおうかしら・・・・・。
 
 
 
 
 
 
 

(屋根裏改造は、家族の心配を考慮して、プロのリフォーム屋さんにお願いしています。)
 
雨よけのブルーシートが被せてあるので色が変ですね。屋根裏の改造が進んで、ロフト部隣の屋根もカットしてベランダ風になりました。
 

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床面の位置は、2階の天井裏、屋根裏の梁の位置です。写真の真ん中の柱から向こう側は、屋根を付けない約一坪の屋外スペースとなります。床はこれから防水施工(FRP?)される予定です。
 
 流石にドームは付きません。簡単なスライディングルーフかそれに準ずる雨よけが欲しいところです。住宅地は建築協定があるので景観に配慮したものにしないといけません。風で飛ばされたりすると大変ので材質も含めて考えていますが、まだ良いアイデアがありません。
 
 
 

(屋根裏改造は、家族の心配を考慮して、プロのリフォーム屋さんにお願いしています。)
 
下の写真は、屋根裏というか、本当の屋根を下から見ているところです。
 
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本日、ついに、裏の裏が見えるようになりました。見る角度が変わって分かりづらいですが、上の写真の右上半分くらいの屋根の部分を切り取ったところです。屋根の裏の裏、つまり瓦側が見えるようになりました。
 
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この写真を写すために立っている部分はロフトになる予定で、新たに屋根を作ります。
そして、現在見えている瓦の部分は、更に切り取って上部がオープンなバルコニーになる予定です。楽しみです。
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(屋根裏改造は、家族の心配を考慮して、プロのリフォーム屋さんにお願いしています。)
 
屋根裏スペースは、小屋根組の柱の位置を調整して、ロフトとして使用できる空間の使い勝手の改良を進めています。
柱を外して補強する前でしたが、明け方、携帯の緊急地震速報が鳴り響き、大丈夫かなと心配してしまいました。結果的には、当地では震度4で、多少、立て掛けてあった柱や小物が棚から落ちたくらいでしたが、屋根の強度が低くなっている時だけに、地震が治まるまでドキドキでした。
 
室内に有ったクローゼットスペースは取り除いて、天井から屋根裏への開口部を大きく切り開いています。
 
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小屋根組の柱を一部取り除いて、床を張っています。

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屋根の尾根の合わさっている部分には、支柱が立っていましたが、現在調整中で柱がありません。
 
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地震でズレてしまっていないか心配でしたが、見たところは大丈夫なようでした。



断捨離というほどではないのですが、屋根裏スペースに溜め込んでいた雑誌の整理をしました。古いものは50年位前のもので、なかなか懐かしいのですが、冊数を考えると今後目を通す機会はほぼないと考えて、思い切って整理しました。「天文ガイド」などはいざとなれば図書館で閲覧可能な雑誌だと思います。さすがに「宇宙(時代)」誌は無理かもしれませんが、「天文と気象」はなんとかなると思います。「天文観測年表」は、思い出も深いのですが、一部欠巻があるのと、必要なデータ類は大抵入手可能です。
単行本、特集号は残しました。なかなか捨てきれないです。
 
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EQ-DIRECTUSB接続のケーブルの作り方は、THEEQMOD PROJECThttp://eq-mod.sourceforge.net/の他、数多くの記事で紹介されています。

 

今更ですが、私も1つ作ってみました。

 

まず、RS232CUSBを変換するためのアダプターですが、一番有名なFTDI社のTTL-232R-5Vを購入しました。他にも価格にずっと廉価なものもありますが、今回はあえて冒険はしませんでした。購入先は秋月電子通商で1950円でした。

 形状的には片側6ピンのピンジャック、反対側がUSBのケーブルですが、変換用の素子がUSBコネクター本体の中に入っているということです。

http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-05841/

 
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本製品は電圧5VTTLレベルのものです。AZ-EQ6GTのコントロールポートは、5V耐圧の3.3V入力とのことですので、大丈夫だと思います。
 

6ピンのコネクターの信号は、上から、黒:グラウンド、茶:CTS、赤:5V、橙:TXD、黄:RXD、緑:RTSとなっています。ピン番号はカラーコード+1になっています。
 
一方、http://eq-mod.sourceforge.net/eqdirect2.htm から、接続に関する部分のみを抜粋すると以下のようになります。


HEQ5 / AZEQ6-GT
You will need to splice a RJ45 cable to the flying lead of the TTL232R. Connect as follows:
Solder Pin 4 of the RJ45 to the TTL232R Black wire (GND)
Solder Pin 5 of the RJ45 to the TTL232R Yellow wire (RXD)
Solder Pin 6 of the RJ45 to the TTL232R Orange wire (TXD)

 

HEQ5 / AZEQ6GT

Solder Pin 4 of the RJ45to the Black wire (GND)

Solder Pin 5 of the RJ45to the Yellow wire (RXD)

Solder Pin 6 of the RJ45 to the Orange wire(TXD)

 
RJ45というのは、形状的には一般に使われているLANケーブル(8ピンモジュラー)と同じだと理解しています。UTPも同じ。
 

モジュラーのコネクター用製作工具を持っているひとは、TTL-232R-5Vのコネクターを切って工作すれば良いのですが、持っているひとは少ないでしょう。

 

CAT5LANケーブルのコネクターの片方を切って、TTL-232R-5Vにつなげるのが簡単と思われます。この時、LANケーブルの中の電線被覆の色と、ピン番号の対応を確認しなくてはなりません。

 

(1)規格を調べる。

(2)透明なコネクターを拡大して見る。

(3)テスターで導通を測る。

などの方法いずれでも良いのでしょうが、念のためクロスチェックしてみました。
まず、規格ですが、A配線、B配線の2種類があり、両側が同じならストレートケーブル、違っていればクロスケーブルとのことです。
Aの場合
(1ピン)白・緑
(2ピン)緑
(3ピン)白・橙
(4ピン)青
(5ピン)白・青
(6ピン)橙
(7ピン)白・茶
(8ピン)茶
 
 
Bの場合
(1ピン)白・橙
(2ピン)橙
(3ピン)白・緑
(4ピン)青
(5ピン)白・青
(6ピン)緑
(7ピン)白・茶
(8ピン)茶
 
4ピン、5ピンの色は、どちらでも青、白・青で同じです。かんたんに見分けるには2ピンまたは6ピンのどちらが橙か緑かを気をつければ良いようです。
 

 
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手持ちのLANケーブルをルーペで見てみると、2ピンが橙、6ピンが緑のようです。ちなみに、見ただけではよくわかりませんが、1ピンは白・橙のパターンのはずです。そう言われてみればそう見えます。
 
従って、このLANケーブルの場合は、以下のように接続すれば良さそうです。
LANケーブルの青   - USB変換ケーブルの黒
LANケーブルの白・青 - USB変換ケーブルの黄色
LANケーブルの緑   - USB変換ケーブルの橙
 
 
ここで、次に考えたのは、LANケーブルの長さです。切って接続する場合、後から長さを変えることは出来ません。そこで、短めに作っておいて、長さが足りない時は、次のような延長コネクター(ダイソー製、108円)でケーブルを繋げれば良いだろうと考えたのですが。
 
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ふと、力をかけてコネクターをひねってみると。
 

 
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簡単に分解できてしまいました。このコネクターの配線に直接、USB変換ケーブルの配線をつないでしまえば、LANケーブルの長さを気にすることもなく、ケーブルを切ることもなく出来てしまいそうです。
また、ピン番号と、配線色のチェックをしなくてなりませんが、これは簡単に見分けられるので、以下のようになっていました。規格でもなんでもないので、この情報は他では役立ちません。
1-青、2-橙、3-黒、4-赤、5-緑、6-黄、7-茶、8-白
 
表側
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裏側
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従って、こちらの接続は、以下の通りです。
コネクターの赤 - USB変換ケーブルの黒
コネクターの緑 - USB変換ケーブルの黄
コネクターの黄 - USB変換ケーブルの橙
 

 
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コネクターを介して、USB変換ケーブルと、LANケーブルが接続できました。このEQ-DIRECT準拠のケーブルを用いれば、SynScanコントローラー無しで、PCAZ-EQ6GTが直接、接続され、プラネタリウムソフトでコントロールできるはずです。
 
 
 
 
 
 

M-GENに限らないのですが、最近の赤道儀にはカメラのインターバルタイマーのような機能を持ったものがあります。
例えば、AZ-EQ6GTの場合、SynScanUtilitiesメニューで設定して、多様な露出時間のインターバル撮影ができます。この機能を利用するときは、赤道儀側の端子とカメラ側の端子をケーブルで接続します。
AZ-EQ6GT側は、φ3.5mmのステレオミニジャック(3極)で、カメラ側のシャッターのリモコン(レリーズ?)端子は私の使用しているEOS60Daの場合、φ2.5mmステレオミニジャック(3極)です。AZ-EQ6GTの場合、両側にそれぞれ、φ2.5mmとφ3.5mmのステレオミニプラグの付いたケーブルが付属していましたが、M-GENでは別売のようです。(例えばちょっと高価ですがhttp://www.kyoei-tokyo.jp/shopdetail/000000006402/など)。
ちなみに、M-GEN側もφ3.5mmのステレオミニジャックです。
 
AZ-EQ6GT付属のものは、単なるケーブルで、試し撮りなどのための手押しスイッチなどは付いていません。ちょっと不便です。
そこで、これまでは、数百円の安価なシャッターリモコンの内部の接点に、100円ショップのステレオイヤホン延長ケーブル(φ3.5mm、3極)をハンダ付けして使用していました。
 
この自作は大したことではないのですが、作っている時に、プラグの各端子の配線について気のついたことが有ったので、備忘録的に書いてみます。
 
配線全体の模式図を以下に示します。
 
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プラグ1、プラグ2は、一方がφ2.5mm、他方がφ3.5mmのステレオミニプラグです。ここではプラグ1がカメラ側のφ2.5mmのものとします。
 
カメラ側では、Cが共通端子(グラウンド)で、BCと接続されると、シャッターが半押しの状態となり、待機状態となって測光・測距が開始されます。さらにAが接続されるとシャッターが切られます。
 
レリーズ本体内には3枚の板バネ状の電極(XYZ)があり、レリーズのシャッターボタンを押しこむに連れて、XYが接続(半押し)し、さらに押しこむと、XYZ全部が接続(全押し)し、シャッターが切れます。
 
さて、ABCXYZはどのようにつながっているのでしょうか。
全押し状態の時に初めて接続されるのは、AZなので、この2つがつながっているのは間違いありません。
 
では、BCXYではどちらがどちらでしょうか。よく考えるとわかりますが、シャッターの半押し、全押しの状態を実現させるためには、B-XC-Yの組み合わせでも、B-YC-Xの組み合わせでも、どちらでも構いません。
 
しかし、BCを接続せずに、ACを接続させるとカメラによりますが動作が不安定になるため、それを避けるためには、Cを端に持ってきて、B-YC-Xとすることが良いように思います。
 
しかし、結論から先に言うと、メーカーに依っては、B-XC-Yの組み合わせのものもあることがわかりました。
 
今回の工作では、レリーズを分解して、XYZに、DEFをハンダ付けすることになりますが、先入観で、X-FY-Eにしてしまうと、B-X-FC-Y-Eとなってしまい、プラグ1とプラグ2で、本来、A-DB-EC-Fとなるべきところが、A-DB-FC-Eとなってしまいます。
 
この状態でも、赤道儀とカメラがケーブル以外で電気的接続がなく、赤道儀側のシャッターコントロールが機械的なリレーならば取り敢えず動作するはずですが、ケーブル以外で電子回路のグラウンドなどの接触があれば、最悪、短絡(ショート)状態になる可能性もあります。
 
普通は、フォトカプラなどで、電気的には絶縁されている場合が多いので、そこまで深刻ではないかもしれませんが、実際に加工するときは、一つ一つテスターで導通を調べて間違いが無いようにしないといけません。

 

 実際の失敗経験からでした。

 

赤道儀はAZ-EQ6GTを使用しています。これのコントローラーは、ファームウエアVer.3.35SynScanです。シリアルポートにGPSマウスユニット(専用?)を取り付けることができて、多少移動しても、立ち上げ時に時刻や位置を自分で入れなくてすみます。
 
正常に動作していれば、電源ON後、以下のように、経緯度や時刻を聞かれること無く準備完了します。
 
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最初に初期化されます。


 
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GPSユニットが正常に接続されていれば、GPS found!と表示され、



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タイムゾーンと、夏時間採用の有無を聞かれ、
 
 
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GPSユニットが衛星電波を捕捉開始します。
 


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衛星の配置状況によりますが、遅くとも数分以内に捕捉され、GPS fixed!!と表示されます。
 
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その後、SynScanのバージョンが表示され、使用の準備が完了します。
 
 


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この例では、衛星電波の受信状況が最適でなく、3D fixではなく、2D fixになっています。
 
 
 
上記の過程で、GPSユニットを見ていると、電源ONGPS内部の赤色LEDが一瞬少し長めに点灯し、その後、GPS電波を捕捉できるまでは4秒間隔で点滅し、補足後は1秒間隔で点滅するようになります。
 
しかし、まれに、LEDが全く点灯せずGPSユニットが認識できない時がありました。
 
最初にこの症状が出た時は、配線の問題かと考えて、あちこち開いて、コネクターや基板など、テスターで確認してみましたが、問題は発見できませんでした。一時はGPSユニット自体が故障したのかと思って諦めたこともあります。
 
それでも捨てたりせずに接続したままにして使用していたところ、数日たってから、立ち上げ時にLEDが点灯し始めました。何事も無く使用できるようになったのです。
 
そのときは喜んで、その後、特に問題なく動いていたのですが、また認識しなくなることがありました。
 
パターンとしては、10日とか2週間とかのオーダーで電源を入れないでいると、その後、認識しなくなり、認識しなくなってから数日間、使用時に接続したままにしておくと、再び認識し始めるようになるというような感じです。
 
原因はよくわかりませんが、23日おきに赤道儀を使用している時はそのようなことが起こらないので、推測としては、GPS内部のバックアップ電池が、数日から1週間程度で放電し切ってしまい、充電やその後の再立ち上げにかなり長い時間がかかる、というような状態かもしれません。
今年の夏は天気が悪く、使用機会が少なかったせいもあり、今回は、GPSユニットを認識できない状態から、なかなか回復せず、いよいよダメかと思っていたところです。
 
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GPSユニットは車載で使われているものと同じような形状、大きさです。
 
 
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ダメ元で、ケースを開いてみると、このようなユニットが入っています。回路基板は表面が金属薄板のシールドで覆われています。反対側はGPSアンテナです。右上に電池のようなものが見えます。
 
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拡大してみると、MS621Fと書いてあります。ネットで検索してみると、標準電圧3.1V容量5.5mAhのリチウムイオン2次電池であることがわかりました。仕様によれば、100%充放電で100回、20%充放電で1000回というサイクル寿命を持っているようです。
 
これまでの経験から放電し切って使えなくなるまで10日位ですので、非常にラフに考えて数年間は使えるものと思いますが、購入がヤフオクですのでそろそろ寿命なのかもしれません。
電池自体は、秋月電子通商で、120円でした。交換はGPSユニットカバーのハンダ付けを外す必要があり、とても細かな作業になるので、私のスキルでは無理そうです。
 
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ところで、SynScanGPSユニットのケーブルは、GPS本体からでているケーブルのコネクター(昔のPSマウスのミニDINコネクタみたいな形)を、SynScan6芯モジュラーに変換しています。
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通常はこの接続で使います。なお、GPSユニットにはそれ単独でパソコンに接続して動作確認できるようなソフトも付属しています。
 
 
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コネクタ部の拡大です。
 
 
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GPSユニット本体のミニDINコネクタを、SynScanハンドコントローラーのRJ11?)の6芯モジュラー(3-64Pinのみ使用)に変換するアダプターケーブルです。
 
 
 
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ミニDINUSB変換ケーブルも付属しています。これを使えばパソコンに接続して以下のようにGPSユニット本体の動作確認ができます。
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話は戻って、GPSユニットの内蔵電池の充電です。
 
SynScanハンドコントローラーに接続しておいてもできるはずですが、赤道儀は毎回格納箱にしまっているので、そのためだけに赤道儀を出して、電源をつなぐのは面倒です。
そこで、ものは試しで、USB接続用のケーブルで、USB充電器につないでみました。1時間位、つないだままにしておいてから、一旦USBコネクターを抜き差しして、リセットを掛けてみると、LEDが通常のように点灯、点滅し、窓の外においてしばらくすると、点滅間隔が4秒から1秒に変わり、GPSが捕捉できたことがわかりました。
 
これからは、使用しない時でも、USB充電器に定期的につないで動作(放電状況)確認することにします。
 
 
あと一つ、今回、いろいろ試して気になったのは、ケースから出したGPSユニットのシールド薄板を強く持つとリセットが掛かったり、点滅しなくなったりしたことがありました。GPSユニットをケースに入れる時も無理にフタをすると動作が不安定になることがありました。シールド薄板を持った時に僅かに歪んで、どこかにショートして充電できなくなるとか、放電し切ってしまうなどの可能性もあるのではないかと思います。ケースを分解するのは全くの自己責任ですので、気をつけたいと思います。
 
 
 
 
 
 

 
*ライフルスコープを国外に持ち出そうとする場合、問題となる場合がありますので、ご注意ください。
 
 
眼視と違い、天体写真撮影ではカメラの画像は正立になるので、それ用にファインダーも正立型のものを欲しいと思っておりました。
 市販品を検討してみましたが、暗視野照明などの機能が付いているものは結構高価です。
 
 ドットファインダー(ドットサイト等いくつの呼称あり、TELRADも同種)は倍率が低い(基本的に等倍)ので、今回は検討対象外にしましたが、興味深いものだと思いました。ドットファインダーは直感的に見やすいので、様々な用途に使われているようですが、もともとは小型銃器用の照準器です。その延長で見ていくと、日本国内であまり一般的とはいえませんが、ライフルスコープというものが見つかります。(注*1)
 
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ライフルスコープ本体(口径40mm、倍率3-9倍ズーム、暗視野照明付き、全長約325mm
 

今回は、このライフルスコープが、ファインダーの代わりに使えないか検討してみました。検証用に3-9X40(口径40mm、倍率3-9倍のズーム、レチクルは暗視野照明(赤及び緑で各5段階照度調整可能))のライフルスコープをAmazonから2850円で購入しました。探した中では一番安いものですが、見た目は思いの外立派でした。本体はプラスチック等ではなくアルミ製で、固く黒く太く長いです。

(ライフルスコープの本来の使用目的を考えると抵抗のある人もいると思いますが、純粋に光学製品として考えました。)

 

(1)ライフルスコープの光学系

ライフルスコープでは、像を正立させるために、通常は、正立レンズ系が使用されています。天体用のファインダーのように正立プリズム系ではありません。

(例えば、(有)ディオン光学技研様のホームページhttp://deon.co.jp/Joho-2.htmlを参照)

これは、射撃の衝撃によるアライメントの狂いが、正立レンズ系のほうが少ないためと思われます。

照準用のレチクルは、第1焦点面(対物レンズの焦点位置)または第2焦点面(対物レンズで出来た像を正立レンズで再結像した位置)のどちらかに置かれ、一長一短があるようですが、今回の製品は第2焦点面に置かれているようです。

 
(2)アイレリーフ
 もう一つ、ライフルスコープが他の望遠鏡と使い勝手が異なるのはアイレリーフの位置(遠い!)です。視野全体がケラれること無く見ることができる位置は、アイピースから60mm以上離れたところにあります。これより目がアイピースに近づき過ぎても遠くなり過ぎても、像の周辺がケラれてしまいます。
射撃時の衝撃でどうしてもライフルスコープが銃身とともに後ろに下がるので、眼がアイピースに近いと危険なためと思われます。
これだけ離れると、慣れないと眼の位置が定まりません。射撃するわけではないので、適当なアイカップ(見口)があると良さそうです。ラバー製のセーフティアイカップというものもあるそうですが、今回は適当に紙を丸めて筒を作り、セロハンテープで止めておきました。
 
(3)焦点等調節
 レチクルがよく見えるように、アイピース側で視度調整をします。次に、遠方の物体を見て、像とレチクルに視差が生じないように対物レンズの調整をします。
 今回の製品は、対物レンズの調節方法がややわかりづらいところがありました。対物レンズの先のリングを緩めると、対物レンズのセルが回せるようになり、ネジで前後に動くので、像とレチクルを合わせてから、再度、レンズ先のリングを締め付けて固定すれば良いようです。要するに、対物回転ヘリコイドでした。
 
(4)望遠鏡等への取り付け
 ライフルスコープ本体の中央のチューブの太さは国際規格で定められており、Φ25.4mmです。また、銃身側は、幅20mmの規格形状のレールが設けられています。このレール単体も市販されているので、レールをアルカスイス規格やビクセン規格のプレートに取り付ければ、精度よく固定できます。ここでは、長さ145mmのレールを、長さ200mmのアルカスイス互換プレートにネジ止めしました。
 
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上から、レンズキャップ、ライフルスコープ本体、マウントリング、レール、アルカスイス互換プレート、アルカスイス互換プレートホルダー
 
 
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ライフルスコープをマウントリング、レール、アルカスイス互換プレートにつけたところ

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望遠鏡につけたところ
 
(5)レチクル合わせ
 適当な遠方の対象に主望遠鏡を向け、その視野の中央の対象物に、ライフルスコープのレチクルを合わせます。本体中央部に左右方向(windage)、上下方向(elevate)のノブがあり、ライフルスコープ本体をしっかり固定した状態で、レチクルを精密に縦横2次元方向に独立して動かせる構造となっているので、通常のファインダーの調整よりずっと簡単です。レチクルの移動ノブにはカバーが付いていて調整後は不用意に動かすことがないようになっています。ノブを回すとクリック音がします。1クリックあたり、100ヤードで1/4インチとあります。約15秒角位ということでしょうか。
 
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レチクル調整ノブ(時計回りで、左L、または上UPに移動)
 
(6)暗視野照明
 レチクルの照明は赤、緑の2色切り替えで、明るさも各5段階に調節できます。使用電池は、やや大きめのコイン型リチウム電池のCR20321個です。
  アイピースの上のダイヤルがスイッチ兼電池ケースです。
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レチクルの側面からLEDで照明されて、レチクルの線が光って見えます。適切なアイポイントの位置で見れば問題ありませんが、目を近づけ過ぎるとLED本体やレチクル外部の構造が見えてしまい、余計な迷光が目に入ってしまいますので暗い対象を見るときには目を近づけ過ぎないように注意したほうが良いでしょう。

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(照明されたレチクル、赤と緑)
 
 
 
(7)ズーム 
 アイピース近くのズームリングを回すと、3倍から9倍にズームできます。

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ズーム倍率を3倍にしたところ
 

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ズーム3倍での月、実視野は約7°
 

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ズーム9倍での月
 
ズームしてもレチクルのパターンは拡大されないので、ズームレンズは、レチクルの位置よりも対物レンズ側にあることになり、厳密に言うとズーミングすることによってレチクルと像がずれる可能性がありますが、ほとんどズレはありませんでした。
 
(7)使用感
 このクラスの最高級品と比べると価格的には2、3桁違いますが、ファインダー代わりに使う分にはそこまでの違いはないと思います。鏡筒内部のつや消しはあまり上等ではありませんが、アイレリーフの位置ではそれほど気になりませんでした。
最近の増透コーティングのレベルから見ると、レンズの反射はやや多めに見えました。使用目的から考えると、透過率より耐久性の方を重視しているのかもしれません。
 また、同じく、本来の目的からすれば問題ないのでしょうが、視野はそれほど広くありません。しかし、先の月の写真から、最低倍率の3倍では、概ね実視野7°程度となりますので、実用に堪えると思います。導入操作については特に問題は感じられませんでした。もう少し使い込んで確認したいと思います。
 
 
 
 
(注*1)
欧米では狩猟が盛んで、いわゆるスポーツオプティクスのパンフレット等にも「Hunting & Nature watching」と書かれています。自然保護団体からは糾弾されそうですが、ツァイスもスワロフスキーも堂々とHuntingを先に出しています。さすがは狩猟民族です。

また、国内で生産・輸出されている望遠鏡等光学機器の輸出額(日本望遠鏡工業会のHPに掲載されている「望遠鏡関連輸出入統計表」(下記URL参照))で、ライフルスコープが大半を占めていることはあまり知られていないかもしれません。

さらに言えば、これら国内生産はほとんど高性能品であり、普及品は海外工場で生産され(逆)輸入されています。

 昔は、舶来品を買えない経済的に不自由な人が国産品を買っていましたが、今は逆になり、高性能の国産品を買えない人が輸入品を買うようになっているのでしょう。今回、私の入手したものもMade in C**naです。

 

現在使用中の望遠鏡の接眼部は、次のような接続リングが付いています。2インチの接眼鏡が取り付けられ、周囲から3本のネジで固定されます。直接アイピース等の横を押すのではなく、金属の薄板(青銅系?)を間に挟んで押す構造(ふだんは写真ほど押すわけではありません)で、アイピースに傷がつきにくくなっています。

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ところが、そんなに厚い板ではないので、下の写真のような、テーパーの付いた2インチのTマウントアダプター等と組み合わせるとちょっと困ったことになります。

 

 
イメージ 2

しっかり止めようと固定ネジを強く締めると、薄板がテーパー部に馴染むように変形してしまい、ネジを緩めても、テーパー部が抜けにくくなってしまうのです。


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そこで、★コスモ工房様から、【T1215M68AM57B接続リング(OPL6)という接続リングを入手しました。いわゆる特注品は初めての経験でしたが、お問い合わせしてから、約3週間で手元に届きました。

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写真ではわかりづらいですが、ROTATING RING DX[7352]のすぐ左のローレットが付いたリングです。
 これを用いると、望遠鏡のドロチューブの直後のネジ(M68)がBORG標準のM57ネジに変換され、数多くのBORG系のリングが接続できるようになり、とても便利です。
 

 
★コスモ工房様ありがとうございました。
 
 
 

半年前にファームウェアを0230にバージョンアップしました(http://blogs.yahoo.co.jp/thought_of_stars/17635214.html)が、その後、4月ころに、0240がリリースされていたようです。新たな機能としては、マニュアルに以下のように書かれています。2番目のものはよくわかりませんが、最初の項目が期待していた機能改良です。
 
2 Newfeatures in Fw. 02.40
o The polar alignment feature is nowavailable for mounts without DEC axis.
 
o Optional “focusing mask warning” featurefor AutoExposure to avoid telescope time to be wasted because of the forgotten(not removed) mask.
 
 ポタ赤のように、赤緯軸がない場合、調整が難しいことの問題を前に書きましたが(http://blogs.yahoo.co.jp/thought_of_stars/17760935.html等)、それが解決されたようです。
 
 0230では、星を少しだけ南に動かすことで方向をM-GENに教えていましたが、0240では、赤経駆動を少し遅く、または止めることによっても方向を教えることができるようになったようです。遅くするというのは、普通に星を追尾できている場合には、望遠鏡を東に動かすという動作指示になると思います。恒星時等速で東に動かすと言う動作指示は、ちょうど、赤道儀の駆動を止めることに相当します。
 
 また、オフアキシスガイダーのように、奇数枚のミラー(またはプリズム)がある場合、東西南北の関係が裏返しになるので、それもメニュー上で選択できるようになっています。芸が細かいですね。
 
 なお、M-GENのガイドポートのPin配置はST4互換なはずなので、手動で望遠鏡を動かさなくても、勝手にRA(-)に制御信号を出してくれればよいのではないか、という疑問は残ります。どなたか理由に心当たりのある方は教えていただけると嬉しいです。
 
 さて、ポタ赤は持っていないのですが、食指が動きそうです。
 

昔の黒点観測では、太陽投影板を使用し、一定の大きさ(直径15cmが主流、小口径では10cmもあり)に太陽を投影して、黒点を用紙の上にプロットしました。その後、黒点の日面経緯度を求めますが、地球の自転軸、地球の公転面、太陽自転軸のそれぞれの傾きの影響を補正する必要があります。具体的には、その観測日時における地球から見た太陽面の中心の経度、緯度と、太陽自転軸の傾きを理科年表等から計算し、「日面経緯度図」を重ねて、黒点の位置(経緯度)を読み取ります。
 
最近は、デジタル化されており、便利なソフトも有ります。
ここでは、http://www7a.biglobe.ne.jp/~tomoyu/solarinst/co216.htmの、「太陽黒点の観測のしかた デジタル編(3)画像処理」を参考に、「Sun Image Process」というソフトの使い方を勉強してみました。このようなソフトや有用な情報を提供してくださっている「友柚工房」様に感謝し、敬意を表します。
 
ソフトのダウンロード、インストール、使用手順については、上記URLに書いてある通りですが、唯一、書かれていないことで調整が必要だったことは、入力画像のサイズでした。出力画像のサイズは1200x1200でしたが、入力画像に、オリジナルのサイズ(EOS60Daの場合、5184x3456)の画像をそのまま入れると、出力画像には中心部のみが拡大されて出力されてしまします。画像のサイズと、その中に写っている太陽像の大きさなどの関係があるかと思いますが、私の使用しているシステムの場合、1800x1200くらいにリサイズして入力すると大体いい感じになりました。
 
以下学習結果です。2枚の入力画像の時間間隔はもう少し長くとったほうが良いかもしれません。
 
なかなか難しいとは思いますが、1カリントンサイクルの蝶形図を目標にできればと思います。
 
 
入力画像1(主たる処理画像)
イメージ 1

撮影日時:20160505083900
露出時間等:1/1600秒(ISO100
望遠鏡:AL107PH (D107mmf700mm)2xTeleplusPRO300Orion太陽用白色減光フィルター使用
架台:AZ-EQ6GT太陽時駆動
カメラ:EOS 60DaRAW画像
画像処理:RAW画像から、ホワイトバランス調整(白熱電球)、1800x1200にリサイズ
 
 
入力画像2(東西推定用)
イメージ 2

撮影日時:20160505083936
その他:同じ
 
出力画像
イメージ 3

 
 
東の縁から姿を現した黒点の拡大です。
イメージ 4

撮影日時:201605050844分ころ
露出時間等:1/1600秒、640x480クロップモード(60fps)(ISO100)で約34秒間撮影し、JPG画像として抽出した約1800枚位の中からRegistax1260枚を自動選択してスタック合成
トリミング:600ピクセルx440ピクセル
その他は全面画像と同じ

 


 
 
 

学生の頃は昼休みに黒点観測を続けていましたが、その後、太陽面を観測する機会はあまりありませんでした。勤務時間の関係と自宅も日中はベランダを洗濯物に占領されてしまうからです。
 
最近少し余裕が出てきたので太陽も見てみようと思っています。太陽面の場合、狭帯域の干渉フィルター等を使うと様々な現象を見ることが出来ますが、それなりの投資が必要になります。
 
最も簡単な場合でも、太陽の強烈な光を減光するためのフィルターが必要です。減光フィルターには吸収ガラスを用いるものと金属蒸着膜を用いるものがあります。
これまでにマルミ光機製のDHG ND-100000という吸収ガラスのものと、Baader Planetarium製のアストロソーラー太陽観測用フィルターフィルムを使ったことがあります。ND-100000はフィルター枠がΦ77mmのもので、Borg77ED用に購入したものです。Baader製のものは、高精度の薄いプラスチックフィルムに金属蒸着したもので、Borg101EDに使っていました。(なお、光学濃度はD5(眼視用)とD3.8(撮影用)の2種類があります。)
 
今回、現在主力のAL107PHで使用するために口径ピッタリのOrion製の太陽用白色減光フィルターを購入しました。光学ガラスにニッケルクロムステンレスの3層コーティングをしたものだそうです。ちなみに、天候に恵まれなかった39日(当地は部分日食)の夕方に到着するという微妙なタイミングでした。
 
さて、Orion製太陽用白色減光フィルターを使用した太陽面の画像と、Baader製アストロソーラーフィルターを使用した画像を比べてみました。
 

Orion製太陽用白色減光フィルターを使用した太陽面画像

イメージ 1

撮影日時:20160430092411
露出時間等:1/2000秒(ISO100
望遠鏡:AL107PH (D107mmf700mm)2xTeleplusPRO300Orion太陽用白色減光フィルター使用
架台:AZ-EQ6GT太陽時駆動
カメラ:EOS 60Da、オートホワイトバランス、JPGL)画像
画像処理:特に無し
トリミング:3315ピクセルx3315ピクセル(約35'×35'
場所 自宅ベランダ観測所

その他

 
Baader製アストロソーラーフィルターを使用した太陽面画像
イメージ 2

撮影日時:20160430092916
露出時間等:1/320秒(ISO100
望遠鏡:AL107PH (D107mmf700mm)2xTeleplusPRO300Baaderアストロソーラーフィルター(D5)使用
その他は同じ
 
 カメラはオートホワイトバランスに設定してありますが一見してわかるように発色がかなり異なります。ここで載せているのはJPG画像で特に画像調整していないものです。
 また、露出時間の違いからわかるように、両者の透過率は1桁弱の違いがあるようです。
 

EOS添付の画像処理ソフトDigitalPhoto ProfessionalRGBヒストグラムを見てみると以下のようになっていました。

 
イメージ 3

Orion製太陽用白色減光フィルターを使用した画像のRGBヒストグラム
 
イメージ 4

Baader製アストロソーラーフィルターを使用した画像のRGBヒストグラム
 
 
比較してみるとOrion製太陽用白色減光フィルターの場合、RGBのヒストグラムが各成分で大きくズレており、オートホワイトバランスの効果が十分でないようです。
 
単なる減光用フィルターはニュートラルデンシティだと思うのですが、広い波長域ではどうしても透過率の波長依存性が無視できなくなるものだと思われます。
RAW画像から補正すると色調は後からかなり変えられますが、実際にどの波長の影響を強く受けた画像かという点では留意すべきかもしれません。
 
特に、眼視観測用として考えた場合、Orion太陽用白色減光フィルターは、Baaderアストロソーラーフィルターより、透過率が高く、また、長波長側の透過率が高いと思われるため、どちらが適当か安全か十分検討する必要があると思います。
 
 
 
Orion製太陽用白色減光フィルター
イメージ 5

 
 
Baader製アストロソーラーフィルター(取り付け枠は自作)
イメージ 6



4月16日のM17の撮影には、M-GENのディザリング機能を用いました。この機能はこれまであまり使っていなかったのですが、M51等の撮影の時に気がついたローパスフィルターについたゴミの影響を低減するために使ってみました。
 
ディザリング機能は、M-GENでは、ランダムディスプレイサーと呼ばれていて、メニューから移動方法(Uniform square またはSquare Snake)と移動量(width)を指定することが出来ます。ここで注意するのは、移動量はM-GEN撮像面でのピクセル量で指定するので、カメラ側とM-GEN側の使用レンズ焦点距離とピクセルサイズの違いを考慮しないと予想以上に大きく移動して画面の重なりが少なくなってしまうことがあります。特に、カメラ側のレンズ焦点距離が長い場合には注意が必要です。
 
また、移動量(width)の意味は、Uniform square Square Snakeでは全く異なります。
Uniform square では一辺の長さがwidthで指定された正方形のなかで均一になるようにランダムに移動します。widthは移動量の上限ということになります。

一方、SquareSnakeでは、最初の点から外側に反時計回りのらせん状(右下左左上上右右右下下下左・・)に移動しますが1回の移動量がwidthで指定された量となります。(最初、こちらのモードにしたら、どんどん視野がずれていくのでびっくりしてしまいました。)特別な理由がなければUniform squareの方で良いと思います。

 
イメージ 1

 
また、この機能を使うときは、ディザリングで移動するタイミングと撮影の露出のタイミングを合わせるため、カメラのシャッターコントロールには必ず、M-GENの自動露出機能と組み合わせて使わないといけません。そうでないと露出の最中に次の位置に移動し始めたりしてしまいます。
 
イメージ 2

 
 M-GENのシャッターコントロールの端子は3.5mmステレオジャックです。高価な専用の接続ケーブルも市販されていますが、通販で買える数百円のEOS用電子レリーズと、100円ショップの3.5mmプラグ付きステレオイヤホンを用いて自作(自己責任)することも出来ます。イヤホンを切断して、EOS側の2.5mmステレオプラグの極性と同じになるように電子レリーズ本体内で配線を接続するだけです。(もちろんフォトカプラを入れた方がより安全です。)
 
 
 

ベランダ簡易ピラーのベース板は、取り付け穴などを加工したアルミ合金を使用しています。

既に設置から1年半近く経過しており、風雨日射に晒され続けています。特に表面塗装していないのは、赤道儀のマウント基部が載って擦れるため、普通の塗装ではすぐに剥げてしまうからです。最近、表面をよく見ると若干腐食してきているようです。
 
このベース板の材質は、強度と加工のしやすさを考えて2種類のものを使っています。単管パイプと接続してベランダ柵に固定する部分は強度が重要なので、高強度のA2000系(A2017)のアルミ合金(ジュラルミンとも呼ばれる)を用いています。また、赤道儀のマウント基部を受けるところは極軸調整の水平回転軸にもなるので加工しやすいA5000系(A5052)を使用しています。なにしろ旋盤がなく、ボール盤に自在錐を使ってなるべく精度よく丸い穴を開けようとしましたので。
 
それぞれの詳しい特徴や合金成分は以下のとおりです。
呼称:A2017
銅主体のアルミ合金(Cu3.5-4.5Mn0.4-1.0Mg0.4-0.8Si0.2-0.8
アルミ合金の中では高強度だが耐蝕性にやや劣る。
 
呼称:A5052
マグネシウム主体のアルミ合金(Mg2.2-2.8Cr0.15-0.35、他)
アルミ合金中では最も使われるものの一つで、中程度の強度で加工や工作向きで、耐蝕性も良好。
 
 1年半経過してみると、両合金の耐食性の違いが目に見えて来たようです。
こちらの写真は、A2017の方で、腐食痕がはっきりと見えるようになってきています。
イメージ 1



一方、A5052の方は、目立った腐食痕はごく僅かです。
イメージ 2


 
10年位使用できれば良いので、まあ、なんとかなるのではないかと思います。それまでにはベランダ柵からもっと条件の良い場所に移したいです。


 以前書いたスーパーガイダーM-GEN(その10)ドリフト法による極軸合わせ支援機能の実際(http://blogs.yahoo.co.jp/thought_of_stars/17644396.html)に関しまして、お二人の方からコメントを頂きました。

一つは小型のポタ赤によくあるように赤緯軸微動のない赤道儀(以下「ポタ赤))で使用する可能性に関するもので、もう一つは、先のコメントにお返しした私のコメントの内容が理解不足で不適切でないかとのご指摘でした。後者の方に頂いたコメントは短いもので、問題としてご指摘いただいた点をよく理解できなかったのですが、そのままでは、最初にコメント頂いた方に間違ったお返事をさし上げたままになってしまいます。

 そこで、改めて、MGEN_LACERTA_MGEN_FIRMWARE_2_30.zip に含まれている、09_LACERTA_MGEN_Polar_Alignment_Quickguide.pdf を読みなおして、再検討してみました。
 
 その結果、もう少し前提条件等を明確にして検討をしなくてはいけないと思いました。以下再検討結果ですが、再び誤解かもしれませんのでお気づきの点がございましたらご教示いただければ幸いです。
 
(1)既存のM-GENの極軸合わせ支援機能(V2.30)を「ポタ赤」で使用した場合
 
 前提条件として、以下のように考えます。
ア) 撮影用のカメラとM-GENのガイドカメラは、「ポタ赤」の極軸体に自由雲台等に固定され、赤緯軸周りのみに動かすような機構はない。
イ)  極軸合わせ支援機能で極軸の方向のズレ(方位、高度)が計算されたら、希望   する精度で極軸方向を修正する手段はある。
ウ)
最初は天の赤道と子午線の交点付近の星を用いる。
 
 09_LACERTA_MGEN_Polar_Alignment_Quickguide.pdf には、この機能の実施例が書かれています。この例に従って極軸合わせをしようとした場合、原文の次の手順の2番目のところで困ってしまいます。

-set your mounts slewing speed to lowest and choose "calibration" fromthe menu
-when M-GEN is ready, slew the star a little to the south (on north hemisphere)and press SET.  M-GEN needs that todetermine the direction the star is moving. This direction is shown as a lineon the screen and M-GEN keeps it.
 
 -赤道儀の駆動速度を最低速に設定し、メニューから「calibration」を選ぶ。
 
  ここは問題無いと思います。なお、「最低速に設定」は、赤道儀のコントローラで設定したガイド速度とM-GENでの設定を一致させます。「calibration」をM-GENのメニューから選ぶと、次の手順の指示が表示されます。
 
 -M-GENの準備ができたら、星を少しだけ南に動かして(北半球の場合)、「SET」を押す。それは、M-GENが星の移動方向を決めるために必要である。この方向はスクリーン上にラインで示され、M-GENに保存される。
 
  ここで、「ポタ赤」の場合、「星を少しだけ南に動か」すことは、前提条件ア)から困難と考えられます。(M-GENの画面表示では、「Move DEC slightly to South)となっており表現が違うのが気になりますが・・。)
前回の私のコメントでは、良いアイデアもなかったので、「何らかの方法で南に少し動かせば良いと思います。しかし、2軸でないと確かに難しいと思います。」としてしまったところです。

  今回は、いろいろ考えて、前提条件イ)、ウ)を入れてみました。極軸の高度を調節する手段を用いて、星を少しだけ南に動かそうというアイデアです。子午線上では、赤緯方向を動かしても、極軸の高度を動かしても同じように南北に動くはずだからです。

  また、いくらM-GENが極軸のズレを計算してくれても、それに見合った精度で極軸を調節できなくては意味が無いので、そのための手段は有るだろうという期待もあります。例えば高度調節できる「ウェッジ」がついていれば最適だと思います。三脚の足の下に入れて水平を調節する三脚アジャスターでも良いと思います(http://www.vixen-m.co.jp/original/1000008.htmlなど)。直接三脚の長さを変えるのは大変ですが全く無理でもなく、大きめの三脚で頑張って1mm単位で調節すれば数分角で調節できる可能性はあると思います。
 
(2)なぜ、「ポタ赤」でなく、赤緯軸微動があるときも「星を少しだけ南に動か」すという手順を、手動で行うのか。
 
 これは、理由を考えるというよりは、手動でする必要はないのではないかという疑問です。また、「南」でなくても、北、東、西のいずれかでも良いのではないかという疑問もあります。
  このことを念頭に、前回「M-GENのソフトで改良すべき点と思います。赤経駆動を止めれば西に星が動くので、それから90度の方向として南の方向を決定すれば問題なく処理できるはずです。」とコメントしたのですが、別の方からご指摘をうけ、良く考え直してみたところ、「赤経駆動を止め」という動作は、ST4互換ポート経由ではできないので、そのままではソフトでは実現できないと気づきました。
  昔の経験で、アイピースのレチクルの方向を合わせたり、太陽面の経緯度図を合わせたりする時に、「モータードライブを止めて星の動いてゆく方向が西」、という固定観念があったので、つい赤経駆動を止めて、と書いてしまいました。

  さて、赤経駆動を止めることは無理でも、東西方向に動かすことは出来ます。そして、鏡筒を東(西)方向に動かすための極軸の回転方向は、鏡筒が極軸の西にあっても東にあっても同じなので間違えることはないと思います。一方、南北方向は鏡筒が極軸の西にあるか東にあるかで赤緯軸の回転方向が逆になるので、原文の指示手順にあるように、どちらが南か、手動でM-GENに教える必要があるのだと思います。
  もちろん、この段階ではまだ極軸が合っていないので、正確に東西方向に動くわけではありません。しかし、もともとの手順で、南に少しだけ動かす、という動作をするときも同程度に南北方向がズレているはずなのでそれほどは問題ないと思います。若干気になるのは、極軸が合っていないため、時間とともに星は南北方向にずれていくことの影響です。東西方向の移動速度が十分速ければ無視できますが、ガイド速度を恒星時の0.5倍とかにしてあると、移動に時間がかかるので、観測された星の軌跡は、天球の東西方向でもなく、赤道儀の東西方向でもなく、また東に移動した時と西に移動した時で方向がすこし違うということになります。(このズレを積極的に利用するドリフト法の処理方法もあるようです。)
  いずれにしても、何回か反復して追い込んでゆくうちに収束してゆく誤差なので、それほど気にしなくても良いかと思います。

  ここでの結論として、「星を少しだけ南に動か」すという手順を手動で行わず、ソフト的に処理するためには、南北方向はではなく東西方向にM-GENから制御して、例えば、鏡筒を西に動かすようにした場合、星が動いてゆく方向を東としてその方向から反時計回りに90°の方向を南とすればよいのではないかと思います。オフアキシスなど、像が裏返しになる場合は時計回りに90°の方向になります。
  念の為ですが、ドリフト法による極軸合わせの場合、星を追尾していって、南にずれるか北にずれるかはもっとも重要なポイントです。
 
(3)M-GENの極軸合わせ支援機能を「ポタ赤」で(簡単に)使用したい!
 
  前のところで検討したように、東西方向を基準にすれば手動で「calibration」をしなくて良いので、「ポタ赤」でも(1)の問題はクリアされるはずです。また、「ポタ赤」に限らず、2軸駆動の赤道儀でも手順が簡単になりとてもユーザーフレンドリーだと思います。本来はこういうことメーカーサイトに書き込んだほうが良いのでしょうけれど、言語の壁は高くて厚いです。
 
   あ、ソフトを改良しろとか、えらそうにいう気はありません。あくまで1ユーザーのささやかな期待です。
 
 

M-GENをガイドに用いた撮影系全体の精度を確認するために、M41を撮影した時(124日)のディープスカイスタッカー(DSS)のスタック処理のデータをグラフにしてみました。
一枚の露出時間は30秒(カメラ側表示、DSSでは32秒)で、38枚連続撮影しています。
M-GEN用のレンズはSMCタクマー135mmF3.5を用いています。撮影側はAL107PH直焦点(f700mm)+カメラEOS60Da、赤道儀はAZ-EQ6GTです。
 M-GEN単体はおそらくもっと頑張っているものと思いますが、M-GENのレンズからM-GEN撮像面、M-GENでのデータ処理、M-GENからAZ-EQ6GTへの赤経赤緯補正信号、AZ-EQ6GTの補正動作、鏡筒、主鏡等のたわみを含めてカメラ撮像面までのシステム全体として、撮影されたものがどうなるか、ある程度様子がわかると思います。
 M-GENの蓄積時間は1秒に設定しましたので、その頻度で補正信号が出ているものと思います。一方、カメラ側は30秒露出なので、その間の動きを積分したものになります。
 
●約20分間のガイド偏差(DSS解析データより)
イメージ 1


データ:dxが赤経方向、dyが赤緯方向(それぞれ近似直線付き)
縦軸:偏差(EOS60Da上のピクセル数)
横軸:経過時間(分:秒)
 
 これを見ると、長期的にずれていく傾向と、短期で修正されている様子がわかります。また、長期的なずれを除くと平均的なずれの幅(両側)は大体1ピクセルぐらいかと思われます。
 短期的なところはM-GENの努力の結果と考えられ、この撮影光学系に対しては十分な精度が得られていると考えて良いと思います。
 長期的なずれの原因究明は少し難しそうです。
20分の間に一定の傾向でずれていく要素としては、望遠鏡の姿勢の変化(角度にして5°程度)が第一に考えられます。M-GENと鏡筒との取り付け部の剛性、鏡筒ドロチューブの固定、カメラアダプターの遊びなどが考えられます。M-GENのケーブルの固定方法も再考したほうが良いかもしれません。他の方のブログ等に、M-GENのケーブルが硬い!という意見が多く見られますが、現在販売されているものは柔らかいシリコン製のようです(http://blogs.yahoo.co.jp/thought_of_stars/17304398.html)。私も柔らかいものに交換しようと思います。
 次に、温度変化の影響が考えられます。外気温が一定なら十分時間をかけて各部が平衡状態になるまで待てばよいのですが、外気温が変化すると単純ではなくなります。温度は記録してありませんでしたので次回は確認してみたいと思います。
 いずれにしても、短期的ずれも長期的ずれもあまり大きな値ではなく、ISO1600では3分間で視野が真っ白に撮影されてしまうような市街地環境では、実用上は差し支えないと思います。自虐的ではありますが。
ナローバンドフィルターを手に入れて長時間露光が必要になったら再検討します。
 
 

FW0230から搭載されているPolarAlignment Menu(ドリフト法あるいはシャイナー法による極軸合せ支援機能)を使ってみました。

以下、作業手順のメモです。完全に理解していないところがあるかと思いますが、気がついたら修正してゆきたいと思います。
 
(1)選択メニューまで
 起動後、「Main Menu」から、「Guiding」、それから「Live View」を選択して出てくる画面の一番下は、最初は「Guiding」となっていますが、ここにカーソルを合わせて「SET」ボタンを押すと、一回押すごとに「Guiding」、「Pol.algn」が切り替わりますので、「Pol.algn」が表示されるようにします。
 なお、ゲイン、露出時間、スレッショルドは予め経験上適当な値にセットされているものとします。
 
●メインメニュー画面

 イメージ 1

●ガイドメニュー画面

 イメージ 2

●ライブビュー画面(Guiding
イメージ 3


●ライブビュー画面(Pol. Algn

 イメージ 4

 
(2)極軸合わせメニュー
 ここで、カーソルを「Select」に合わせて「SET」ボタンを押すと四角のウインドウが現れますので、カーソルキーでウインドウを動かして、適当と思われる星に合わせます。ここで、「SET」を押すと、ウインドウ内が拡大されるとともに、極軸合わせ機能特有の設定メニューが表示されるようになります。
 
●ライブビュー画面(Select

 イメージ 5

●極軸調整画面(Polar Alignment

 イメージ 6

 
3)北半球か南半球か
 「Pole」の項目は、「North(北半球)」か「South(南半球)」かが交互に表示されますので、ここでは「North」選択します。
 
●極軸調整画面(Pole North
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●極軸調整画面(Pole South

 イメージ 8

4)測定時間
 次の「Time」の項目では、何分間測定するかを設定します。最初は0.5分(30秒)くらいが適当らしいです。
 
●極軸調整画面(Time
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5)どこの星を見るのか
 「Star」の項目では、「East(東の空)」、「West(西のそら)」、「South(南の空)」(*)のいずれかを選びます。これはドリフト法を知っていればわかると思いますが、極軸の高度を調整するためには、東か西の空にある星を選びます。
 
●極軸調整画面(Star East
イメージ 10
 
●極軸調整画面(Star West
イメージ 11
 
●極軸調整画面(Star South
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最初は高度、それから方向を調整する方が良いと書いてあります。
東の空の場合(高度調整する時)、理論的には天の赤道上で、時角-6時付近の星が基本ですが、地平線からある程度離れないとシーイングの影響で精度が悪くなりますので、実際には東北の空の星を選びます。
 西の空の星は、調整に時間がかかるとどんどん高度が低くなるので、できれば「West」ではなく「East」を選んだほうが落ち着いて調整できると思います。
(*)その前の「Pole」メニューで「South」を選んだ場合は、「West」「West」「North」になります。
 
6)キャリブレート
 以上の各項目を設定し、「Calibrate」にカーソルを合わせて「SET」ボタンを押すと、次のように表示されます。「Guiding」の時のキャリブレーションと違って、ここでは、星のずれる方向のどちらが南か確認するだけです。
 
●極軸調整画面(Calibrate
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前のイメージもそうですが、一度もCalibrateしたことがない場合は、中央の画面半分上向きの線は表示されません。一度Calibrateされたことがあると前回の履歴が残ります。
 
 「Move DEC slightly to south」とありますので、望遠鏡のコントローラーを使って少しだけ南に動かしてから「SET」ボタンを押します。この時、余り大きく動かすと視野から外れてしまうので、望遠鏡のスピードは最低速にしておいたほうが良いそうです。この時の星の移動方向に応じて、ライブウインドウに南北を示す線が表示されるようになります。この設定はずっと記憶されます。
 
7)ドリフト測定
 いよいよ測定です。「Measure」にカーソルを合わせて「SET」ボタンを押すと測定が始まり、経過時間が表示されます。
 
●極軸調整画面(Measure
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●測定中
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設定された測定時間が過ぎると、一番下に測定結果が「Pole is 19’down」などと表示されます。この数値と方向をメモしていきます。
 
●測定結果(最下部)
イメージ 16
 
 「Pole is 19’up」と言うのは、天の北極点は、望遠鏡の極軸の向いている方向より上に19’のところにあるという意味ですので、極軸の高度を19’上げれば良いことを示しています。
 
8)極軸の高度の調整
 メニュー画面の「Measure」の右下に「LV」とありますが、ここにカーソルを合わせて「SET」ボタンを押すと、通常のLive Viewが表示されます。
 予め、M-GENとレンズの関係から視野の広さを計算しておけば、極軸高度調整ネジを回した時、どのくらい極軸が動いたか、星の動きとして見ることが出来ます。
 また、ライブビュー画面に戻らなくても、測定のウインドウの画面で、星がずれて48ピクセルに達すると、自動的にセンターに戻る機能がるので、48ピクセルが何分角に相当するか予め計算しておけば、微調整するのに便利だそうです。マニュアルによればM-GENに使われているCCDICX279AL-Eで、そのピクセルサイズは、4.85x4.65μmです。
 
9)再測定と再調整
 同様の手順を繰り返して「Pole is 00’ down」などと表示されるようになることを目指しますが、シーイングの影響もあり、なかなか収束しないこともありますので、どの程度で良しとするか経験がいるかも知れません。極軸の高度調整も結構微妙な操作が必要です。昔は、三脚の石突きを踏み込んで、地面へのめり込みぐらいで微調整していましたが時間とともに霜柱に持ち上げられて極軸が狂うこともありました。
精度を上げるためには測定時間「Time」を長くする必要があります。±数分角になれば十分ではないかと書かれています。あまり突き詰めないほうが良いでしょう。
 
●測定結果(高度OK
イメージ 17

 
10)極軸の東西方向の調整
 次に、「Star」で「South」を選択し、天の赤道上、子午線付近の星を導入し、極軸の東西方向のずれの測定と調整を行います。このとき、子午線を越えてしまって鏡筒の入れ替えが起こらないように注意しなければなりません。
 測定結果が「Pole is xx’ left」と表示されたら、天の北極が極軸の方向より左にあるので、赤道儀の水平回転を、反時計回りに回転させて修正します。
 
●測定結果(東西調整中)
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以上です。

 
 
 

(アップデートに失敗すると、最悪、保証外で工場送りになる可能性があるのであくまで自己責任でお願いします。特に、アップデート後、アップデートモードを終了するためには電源ケーブルを抜く以外の方法が示されていないのですが、その時、何かの間違いで書き込み動作が行われていると最悪工場送りです。)
 
先日ダウンロードしたファームウエア(FW)のファイル等を使って、M-GENのファームウエア(FW)を2.11から2.30にアップデートしました。
 
0.はじめに
2.112.30の間に、2.122.20があるのですが、あまり魅力的な修正点もなかったので、スルーしていましたが、今回、ドリフト法(シャイナー法)によるPrecise Polar Alignment 機能が追加されたので、北極星の見えないベランダ観測所としては大いに期待したいところです。
 そのほか、2.11から2.30までのアップデート内容の詳細はマニュアルに譲りますが、主なところは以下のとおりです。
 ・バージョン番号がメインメニューのヘッダーに表示される。(確認済み)
 ・室内でのテスト用にエミュレーションモードが追加された。(未確認)
 ・Astro Photography Toolとの連携が可能となった。(未確認)
 ・DC入力電圧が表示可能となった。(未確認)
 ・赤緯バックラッシュ除去が可能となった。(未確認)
 ・自動シャットダウンが可能となった。(確認済み)
 
1.アップデートの準備、パソコン(PC)との接続
 UPDATEモードの起動については、ハードウエアマニュアルの1.4の最後及び1.5に書かれていますが、現在のバージョンでは、PCからソフトウエア(LMG_SAAG_WinApp.2.30.exe)によってUPDATEモードを起動できるので、通常の使用待機状態で、USBケーブルでつなげば準備完了です。
 ハンドルコントローラ(HC)とカメラのファームウエアを両方共書き換えるので、HCとカメラを所定のケーブルで接続しておきます。HCだけならUSBからの給電で動きますが、USBの電圧、電流が足りないとカメラが起動しないようなので、通常の使用状態と同じように12V電源もHCにつなぎました。
 USBケーブルをPCに接続すると、デバイスドライバーのインストールが始まります。USB通信のためにFTDIのチップが使われているようですが、このドライバーはWindowsのシステムに含まれているので、しばらく待っていればデバイスが使えるようになります。
 
2.現在のFWバージョンの確認(HCから)
 HCESCボタンを短く押して起動します。最初にバージョン番号が表示されます。現在のバージョンは02.11です。

 
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いつも日付入力から始まりますが、面倒です。ハードウエアの変更が必要だと思いますが、次はリアルタイムクロック(RTC)を載せてほしいものです。

 
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現バージョンは02.11なので、メインメニューのヘッダーにバージョン番号は表示されません。アップデート後は、表示されるはずです。

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ここで、一旦パワーオフします。これも今はシンプルですが、自動パワーオフメニューが表示されるはずです。
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3.PCアプリの起動とPCからのバージョン確認
 PCアプリ(LMG_SAAG_WinApp.2.30.exe)を起動します。

昔のメニューに比べると賑やかです。
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左下のDirectメニューの「Power ON」をクリックして、M-GENPCから起動させます。起動されたHCの表示は通常の使用時と同じです。

その後で、一番上の「Firmwarecontrol」をクリックします。

左下の「Checkversion」をクリックすると、左上の枠内に、情報が表示されます。「Power ON」してないとエラーになります。

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HCBOOTバージョンが$16FWバージョンが$0211、カメラのBOOTバージョンが$14FWバージョンが、$0211と表示されています。

 

なお、「Checkversion」をクリックした時点で、HCの表示が以下のように変わります。

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M-GENのマニュアルの1.6にハードウエアタイプの記述があり、新しいものと古いものがあると書かれていますが、BOOTバージョン$14以降は新しいもののようです。(だとするとビープ音もなるはずだが・・・)

HCの表示の一番下の「UPDATEMODE」の右肩に小さな「x」がありますが、これも新しいものを示す印だそうです。

 

4.ファームウエアのアップデート
 いよいよアップデートです。先のPCアプリ画面の右上の「・・・」をクリックしてFWのファイル選択画面を出します。ここでは、英語バージョンの「LMG_0230_EN.fw」を選択します。英語のほか、フランス語、ドイツ語、ハンガリー語のバージョンが用意されていました。

ファイルを選択すると、バージョン番号が表示されますので、HC、カメラともに、$0230であることを確認します。
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 大丈夫だったら、中央下の「UPLOAD」をクリックすると始まり、一番下のバーに進行状態が表示されます。

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 HCの方にも、進行状態が表示されます。

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 完了すると、バーの上の表示が「Done」になります。また、左上の枠内のバージョン表示も更新されます。

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念のため、「Checkversion」をクリックして確認します。間違いないようでうす。

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この時点で、HCUPDATEモードになったままですが、マニュアルには電源ケーブル(USBケーブルを含む)を抜く以外に電源を切る方法が示されていません。PCアプリを終了するなどして、確実にHCへの書き込みがされていないことを確認して、ケーブルを抜きます。もし、ここで何かあると、最悪、工場送りになってしまうので、この手順はなんとかしてほしいものです。今回は何事もなかったようで良かったです。
 
5.再起動と動作の確認
 USBケーブルを外して、HCを再起動させます。起動画面で、2.30になったことが確認できます。

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また、メインメニューのヘッダーにもバージョン番号が表示されるようになりました。

 
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 では早速、「Guiding」メニューから「Live View」を選択します。

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一番下に「for Guiding」とありますが、「Guiding」をセットすると表示が変わり、「Pol. algn」になります。待望の極軸合わせモードです。
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 まず、北半球か南半球か選択します。最初は「North」でした。

 
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South」にすることも出来ます。

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残念ながら、まだ室内なので、star lostエラーが出て終了してしまいます。当たり前ながら残念。
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次回は、実際の星空で検証してみたいと思います。
 
最後に、Power offメニューですが、自動シャットダウン機能の表示が追加されています。

 
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前回の記事(http://blogs.yahoo.co.jp/thought_of_stars/17331278.html )の最後で「M-Genにはさすがにドリフト法支援モードはないだろうな・・・。」とつぶやいたところでしたが、世の中、私が思っているより遥かに先に進んでいるようです。
 

先ほど、「星空日誌 |天体写真の世界 by ryutaohttp://blog.ryutao.main.jp/?eid=1039667 を読ませていただいたのですが、M-GENにドリフト法の極軸合わせ支援機能が追加される(された?)とのことです。

 
早速、検索してみたところ、ファームウエア2.30がダウンロードできるとの記載がありました。これは正式リリースと考えて良いのではないかと思います。ただいま、ダウンロードして新機能の説明を読んでいるところです。ファームウエアの更新が必要です。
http://www.teleskop-austria.at/information/pdf/MGEN_LACERTA_MGEN_FIRMWARE_2_30.zip
イメージ 1

イメージは、前記ZIPファイル中の「09_LACERTA_MGEN_Polar_Alignment_Quickguide.pdf  より引用。


なお、これに出てくる、Scheinermethod というのは、一般に「ドリフト法」と呼ばれている極軸調整方法の開発者の名前(Julius Scheiner 1858 – 1913)にちなんだもののようです。(参考文献:「WCS WebCamScheinern V1.31 日本語マニュアル」http://wcs.ruthner.at/Manual-JP.pdf )

 

 ケプラー式望遠鏡を実際に最初に製作したらしい、Christoph Scheiner、(1575 – 1650)とは別人のようですね。

 

また、GooglePlayに、「Scheiner Calculator」というアプリが登録されており、これは、M-GENとおそらく同様アルゴリズムで、極軸合わせの計算をしてくれるもののようです。すでに多くの方がお使いになっているのかもしれません。

 
我が身の無知を恥じるばかりです。さらに言えば、言語の壁は大きい・・・・。実際に使ってみたら改めて報告したいと思います。


SharpStar AL107PHを購入すると、レデューサー(×0.76)がおまけについてくるという特典がありました。こちらも、前回と同様に、トラッキングを停止して、5秒インターバルで25秒露光で天の赤道上の星野を撮影してみました。次のような写真が撮影出来ました。細かな点線に見えるのは画像縮小時のサンプリングロスです。長めの破線が本物です。

少し傾いてしまいましたが、移動量は縦横の座標を測定してピタゴラスの定理で計算したので多分大丈夫だと思います。


イメージ 1

天の赤道上の星野(ほぼ真南の方向)

201591221h46m27s250

25秒露光5秒インターバルで撮影、SiriusComp20枚を比較明合成

PSEで自動コントラスト調整

SharpStarAL107PH0.76レデューサー

Canon EOS 60Da (ISO3200

自宅ベランダ観測所

 

直焦点では、1°=2850ピクセルとしましたが、レデューサーとの組み合わせではどうでしょうか。0.76倍なら、1°=2166ピクセルかと思います。

同様に、写っている星の光跡の最初の位置座標と露光開始時刻(EXIFデータから1/100まで取得)から、星の移動速度(pixels/sec)を計算すると、8.996±0.022pixels/sec)という値が得られました。

実際の星の移動量は前回と同じく、1秒間(太陽時)に360*366/365/24/60/60=0.004178°(=15.04秒角)として、この値で計算すると1.673秒角/pixels1°は2152ピクセルになります。若干小さめですが概ね誤差範囲と考えられます。少し丸めることにして2150ピクセルということにしたいと思います。これだと、レデューサーの倍率はギリギリ0.75倍ということになるかもしれません。

 

今回の結論 

AL107PH+レデューサー(×0.76)とEOS60Daの組み合わせで、1°=2150ピクセル

 

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